第63話 再び逃亡

 夕方前に先の街に着いた。

 あれからは敵は来なかったらしい。大輔達がいると迷惑になるからと野営に必要な物を買い占め出発する。皆大輔の指示に黙ってに従っていた。


 馬はある程度確保していた。先の25名の馬の処分に悩んでいたので引き取ったので大分改善していた。


 また飼い葉をあるだけ積み込み出発したのだが、大輔はいつの間にか一軍のリーダーになっていた。


 前日の野営場に向かう。

 まだオークの死体がかなりあり、日陰にあった分が傷んでいなくて食糧が調達できて助かった。大輔は敵に見つかってもまあこの人数なら大丈夫と火を起こして肉を焼いていく。


 大輔は野営の中心部に自らのテントを設置した。


 街にいる時にまず行っていたのがアイテムボックスの拡充だった。そう、有ったのだ。

 よく分からなかったが、ポイントをガンガン突っ込んで行くとコンプリートした。

 アイテムボックス改め無限収納になったのだ。


 またポイントで何かのガチャを回せるらしいが後回しにし、とにかく買った荷物を収納に入れていた。


 その甲斐有って野営場が充実していたのだ。


 ある程度落ち着いたのでガラグが皆を集め、座の者に藪の入り口を見張らせていた。


「よし、みんなここにいるダイスは知ってるよな?皆を助けた先の新人戦の優勝者だ。言っておくがダイスが俺達、そうお前らを助けたグループのリーダーだ。また召喚された勇者でもある。魔法の威力を見たな?ダイスの強さは分かると思う。皆ダイスに付いていき隣国へまず行き、そこで身の振り方を考える。異論のある奴はいるか?」


 誰もいなかった。

 生き残る為のアンテナが高い者が多いから分かるのだ。ガラグは大輔に挨拶を促した


「あー、えっと、なんか慣れないな。ダイス振りのダイスです。よく分からないうちに街が襲われ多くの仲間が殺されました。今は逃げましょう。ただ、逃げるのは今だけだ!俺はやられたら倍返ししないと気が済まない。だからいずれあの何とか言う国に仕返ししてやる。今は死んだ仲間の冥福を祈りたい。黙祷を」


 そうして仲間の冥福を祈り、食事にした。


 輜重の荷車には十分な食糧があり、鍋やらの調理道具もあり何とかなっていた。


 奴隷が何人か居たから開放していく。女性の剣闘士や身の回りの世話をしていた奴隷もいて食事の準備には困らなかった。


 そして女性のそれも美人剣闘士3名に大輔は囲まれていた。強い男に仕えたいと言うのだ。ぐいぐい迫ってきて大輔は苦手だった。しかし彼女らの意図はよく分からないが、ケイトとクレールには女性の仲間が必要なのである意味助かっていた。なのでガラグに相談し、パーティーの仲間に引き入れた。かなりのセクシーポーズで大輔はくらくらしていた。ビキニで戦っている戦士で大輔は鼻の下を伸ばしていてクレールに不潔と一言言われるので有った。

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