第22話:一緒にご飯



 目を覚ました僕は春渼さんが作ってくれたというペペロンチーノを食べることにした。



「お、おおお!美味しそう…!」


「そ、そうでしょう……」


「???」



 なんだか顔から赤いような?



「ん?はっ…まさかお兄ちゃんの寝顔を見たのか………!?くっ……私の馬鹿っ…!」



 華も何か言ってるけど…とりあえずせっかく作ってくれた料理だから味わっていただこう!



「んっ!!美味しい!!」


「本当!?よかったぁ〜」



 こんなに美味しいペペロンチーノは初めて食べた!

 何回でもおかわりできる気がする!



「ん〜〜♡」


「「んはぁっ!!」」


「いきなりなんてひどいよ……」

「これは……これはひどぃ……」



 あれ?なんか二人ともご飯食べないで机に突っ伏してしまっている。


 そんなに美味しかったのかな?


 僕ももっと食べるとしよう!



「あーんっ。んー美味し〜」



「ふ…ふふふ……どうだ…私のお兄ちゃんは…!これを見たら超人気女優の肩書きなんぞ消え去るのだよ!」


「そんなこと百も承知…一瞬で見抜いたからね…私は…」


「はっ、強がっちゃって…羨ましいのかしら?」


「はっ!?べ、別に羨ましくなんてないわよ!」


「はっは〜ん、図星ねぇ」


「ぐぬぬぬぬ………」



 あれ?僕が夢中になって食べていたら二人ともなんかすごく機嫌が悪くなってる?


 ここは僕が止めないと!



「二人とも!ご飯中に喧嘩はだめだよっ!」



「はっ!?一瞬意識が飛びかけたわ…あ、なんだ天使か」


「わかったよお兄ちゃん…あっ!それじゃあお兄ちゃん私にあーんして!」


「は!?そんな……こと……羨ましい(ゴニョゴニョ)」


「ん?別にいいけど…味変わらないよ?」


「え!!??それが普通!!??」



 春渼さんが何が驚いてるけど、別に変なことないよね?


 華は昔から甘えん坊だったから、あーんとかもしていた。


 流石にもうやらないかと思ってたけどたまにしてほしい時があるらしく、定期的にあーんしている。


 そして妹だけでなく、お母さんもたまにやってと言ってくる…。


 お父さんが出張行く前も…「最後に!最後に七美のあーんをおくれ!そしたら父さん超頑張れるから!!」って言ってた…。


 味変わらないのになんでだろう……?




「はい、華。あーーん」


「あーっん♡んんーー♡」


「ぐぬぬ羨ましいことこの上ない……!私への見せつけかぁ……!」



 僕が華に食べさせるとすごく美味しそうな顔するから別に嫌ではない。



 ってあれ!?なんか春渼さんがすごいこっちを睨んでる!?


 食事中だったから起こってるのかな?


 悪いことしちゃったなぁ……。




「私もされたいっ…!けど流石に出会って間もないからなぁ……トホホ……」



 打ちひしがれる春渼であった。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


最近ちょっとスランプ気味のカエデウマでごぜぇます…。


まあ多分すぐに治ると思う。


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