≪自由人≫って何ですか?~無能の俺が謎の職業を得て最強に!?~
微睡みの梟
第一章 自由への第一歩
第1話『始まり』
職業
それは、誰もが1つだけ持つ神からの加護
≪剣士≫ ≪魔法使い≫ ≪僧侶≫ ≪盗賊≫
≪狩人≫ ≪弓使い≫ ≪暗殺者≫ ≪騎士≫
≪戦士≫ ≪獣使い≫ ≪木こり≫ ≪鑑定士≫
≪賢者≫ ≪聖女≫ ≪勇者≫ …etc
と、これらの他にも膨大な数の職業が存在する。
職業による影響は大きく、授かった職業で今後の人生が左右されると言っても過言ではない。
基本的に職業を授かるのは15歳されており、その歳になると協会で職業授与が行われる。みなが期待と不安を胸にいだきこの日を心待ちにしている。
ここにいる1人の少年も、また職業を授かるため協会に足を運んでいた。
全てを塗りつぶすような漆黒の髪に同じく漆黒の目をしたその少年、名をフリードという。
フリードは、緊張からか顔を強張らせながらも瞳の奥底に隠しきれない期待を写しながらその瞬間を待っていた。
――――――ついに来た
『汝の職業は』
『……≪自由人≫である』
「え?…そ、それはどういう職業なんですか!?」
『わからん』
「え?神官様でも、わからないのですか?」
『そうじゃ、≪自由人≫という職業はわしでも聞いたことも見たこともない、そもそも職業はどれだけの数あるのか未だにわかっておらん、それ故未知の職業が現れても何ら不思議ではない』
「そうなんですか…」
『して、≪自由人≫とはどのような職業なのだ?』
「えっと、それは…」
『それは?』
「じ、自由に生き方を選べる?です…」
『そ、そうか…』
そのとき―――――笑い声が響いた。
「わっはははははっっ聞いたか?
「あはははっそうだな!
「俺は≪剣士≫だったぞ?お前みたいな、よくわかんない職業じゃなくて立派に戦うことのできる職業だ」
「ちなみに僕は≪戦士≫これで俺たちは冒険者になれるぜ、そういやお前も冒険者目指してたよな、ま、そんな職業じゃなれっこないだろうけどなっそもそもお前じゃどんな職業でも
「わはははははははっ」
「あはははははははっ」
「くっそっ…」
フリードは、悔しそうに歯を噛み締める
あいつらは、いつも俺を無能と馬鹿にしてくるザッシュとドゴンだ
あいつらは戦闘に向いている職業を授かったのか、くっそ
俺は、俺は!無能のままなのか…
『ごほん、静粛に』
『その様子だとまだ自分の職業についてよくわかっていないようじゃな、まぁ職業はまだまだわかっていないことが多い、これからゆっくりと自分の職業を見極めていけばよい』
「はい…」
―――――――――そうして
フリードの職業授与は謎の職業≪自由人≫を得てして幕を閉じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます