第39話

あ、圧が強いわね。


「ユーコ様!あのふわふわのパンは素晴らしいです!パンにほのかな甘みが有りつつも更なる甘みとして蜂蜜が加わってもくどくないあの調和、更にフワッとした泡はコクがあり更なる調和が素晴らしかったです!!!!」


ナンミのとんでもなく興奮した状態に遭遇したのはランチを終えて咲百合と少しのんびりしてから夕食の下ごしらえのために厨房に来てそうそう勢いに負けそうな感じなのよね。


これはほっておくといつまでも語りそうだし正直素人のホットケーキにここまで感動できるのも凄いわと思ってしまうけれどもココではまだ活気的な甘味なのよね…


「ナンミその落ち着いて、ね?」


これで他のスイーツを教えたらどうなるのかが怖すぎるわね。

でも彼女の手際は良かったし分量等もキチンとしていたからむしろ向いてるかもしれないわねパティシエに!


異世界初のお菓子専門の料理人、ちょっとルッカ様に相談してみましょう。


時間のかかる鶏がらスープを今日は作ろうと思って居たのだけれども、アクシデントが発生していたの。

「え?鳥の骨が届いてない?」

まぁこの世界では出汁の概念は無かったからゴミをどうするんだとどういうようになるのはどこに行ってもなるのは仕方がないと慣れたけれども、間違って材料が本邸に届いてしまいゴミが届けられたと向こうの料理長が憤慨して床にぶちまけてしまったということで、困っているところなの。


「困ったけれども仕方がないわ。ナンミ、申し訳ないけれども肉屋に他の骨でもいいから

届けられないか確認して貰えるかしら?鳥系がなれけば、出来れば豚系か牛系でお願いね。」


スープの仕込みが無いのならばしばらくする事が無くなってしまうので確認をしに行ったナンミがいなくなり厨房は私だけになる。


「さてと、待っている間にパンでも捏ねましょう。」

朝とは違い天然酵母パンをジャムパンにしたりベーコンチーズパンにしたりソーセージパンももお惣菜パンを沢山作ってから久しぶりにクッキーでも作りましょう。

チョコやココアなどは無いのでプレーンと紅茶バージョンにしましょう。


「ユーコ様、すみませんが今日はもう骨は処分してしまったようでして用意が難しそうそです。って何を作っていらっしゃるのでしょうか?」

ナンミが戻ってきて申し訳なさそうにするが彼女ご悪い訳でもないし仕方がないわ。


「骨は仕方がないわ。コレはクッキーってお菓子よ。」

そうなの、この世界スイーツも全く発展してないので宿の時も何気に一日限定数食のデザートも密かな争奪戦をしていたくらい男女問わず人気だったりしたのよね。

「クッキーは日持ちするからルッカ様が良くお土産に買って帰って食べていたから以前はよく焼いたんだけれど最近はご無沙汰だったからね。」

ユーコの料理がまたしばらく食べれないとしょんぼりしていたので咲百合のおやつのあまりだったクッキーを渡したらそれ以降は毎回予約の最終日に大量のクッキーを買って帰ってたのよ。


ホットケーキの話のようにナンミは目をキラキラさせて食い入るように私の手元を見ているのよね。

やっぱりこの子はパティシエとして料理よりお菓子作りを教えるべきかしら。

これだけの情熱があるなら巨匠になれそうね。

今日ルッカ様にもう1人補助をお願いして彼女にはパティシエを目指して貰いましょう。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ちょっと短めですみませんm(*_ _)m

コメントでナンミはパティシエになるのか!?

と頂いたので案を貰い早速その方向で話を進めてます(笑)

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