第34話 痛み



痛みはどこからやって来るのだろうか


この心に刺さる棘は自分のものなのだろうか


それとも刺された痛みなのだろうか



この痛みはどこから来たのだろう


やっぱり僕の内側からなのか


やっぱり頭の中からなのか



痛みと生きる事は容易い


容易いが苦しい



真綿でゆっくりと 


締まっているのが分かる


誰かが僕を苦しめる


僕が誰かを苦しめる



そうして闇は消える事なく


僕の中に居座り続ける



どの言葉が傷つけたのか


僕には分からない


苦しんでいるのが分かっても


僕の何が傷つけたのか


それとも僕以外が傷つけたのか


問うことさえ傷つけると思った



僕の何が間違って


何が正しいのかわからない


笑っていてほしいとそう願う


薄々気づいている、僕にはそれしかできないこと


本当はもっと良い言葉を掛けられたらいいのに


思いやりのある意味言葉で癒せたらと思うのに


僕にはそれができない


正しいことが出来ない


誰も救う事など出来ない


傷つける事しかできない



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