かぐや姫
高校生の頃、疲れのあまり、一階のリビングで力尽きて寝てしまうことが多かった。
いつものことなので、家族は二階の寝室に行く前にリビングの電気を消していく。そのため、目覚めるといつもリビングが真っ暗になっていた。
そんなある日。
誰かがリビングの隣にある和室の電気を消し忘れたまま、リビングと和室を繋ぐふすまを閉めてしまっていたらしく、目覚めると、リビングは暗いのに、ふすまの隙間からはぼんやりと光が漏れていた。
寝ぼけていた私は、真っ暗なリビングで「かぐや姫でも生まれるんか」と思った。
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