第234話 実際は……?
そして、学園祭までの日々はあっという間だった。
横山もあの日の後、普通に学校に来るようになったし、学園祭の準備も手伝ってくれるようになった。
横山が来るようになった代わりに端井は学園祭の手伝いの話し合いには来なくなってしまったが、まぁ、元々は横山が係なのだから仕方がない。
とにかく、なんとかお化け屋敷の準備はなんとか完了するまでに到達したのであった。
「……で、大丈夫なんですか?」
その日はまたしても校門で待っていた端井に捕まってしまい、一緒に帰ることになってしまった。
「……まぁ、大丈夫だろう。この感じだと。普通にお化け屋敷は完成するんじゃないか」
「……そんなこと、聞いているんじゃないんですけど」
そんなこと、というのはなんだか気になったが、どうやら端井が言っているのは違う意味のようである。
「……じゃあ、どんなことを聞いているんだ?」
「横山さんのことですよ。普通に学校に戻ってきてるみたいですけど……大丈夫なんですか?」
「……まぁ、大丈夫なんじゃないか。特に変わりないようだし……」
「はぁ……あの、後田さん……それ、本人に聞いたのですか?」
「……え?」
端井に言われて俺は気づいた。確かに、横山には特に何も聞いていない。てっきりもう回復したと思い込んでいたが……実際はどうなんだろう?
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