黒猫と柘榴

 月夜に照らされた黒猫は闇夜を彷徨い歩く。その足には血痕がこびりついている。金色の瞳は満月に似て妖しい魔力を纏っている。今にも死が追いついて来そうな程の魅力がある。黒猫は道端に落ちた柘榴を見つけ、ふと足を止める。黒猫は一晩中微笑を浮かべながら柘榴を凝視し続けていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る