夢想鄉

 目の前の光景に自分の目を疑った。辺り一面の銀世界に、両側には桜並木が延々と並んでいる。しんしんと降り積もる粉雪に舞い散る桜の演舞。それらの世界を月明かりが銀色に染め上げる。雪が肌に張り付き、一瞬にして溶ける。

 この世界は矛盾している。そんな光景に私は感動したのだ。

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