第18話 火魔先生のモンスター化
野球部監督の
「あいつ、どこ行ったんだぁ」
トイレや物置を開けてみたが、一向に
「何だぁ、これは?」
屋上の
「
屋上に、二足歩行のシロクマとトカゲが立っている。その間に氷漬けにされたライオン風の生き物がいて、
「ひ、
シロクマが目を丸くして、人間の驚きの声を上げる。
「なーにビビってんだよ、
トカゲ男は大きく振りかぶり、右足を上げ、左手に水のボールを持っている。その投球フォームから、
彼はやめろと声を上げようとしたが、ライオンの硬い尻尾から飛び出した針がヒザに当たってしまう。
「う、うぐう……」
彼は毒針の刺さったヒザを押さえて、その場にしゃがむ。体が段々と熱くなり、炎がぶわっと出てきた。
「あっ、あちぃ!」
彼の耳が三角形に尖り、鼻が黒ずんで前に出てきた。頬のあたりに白い毛が生え、書道の筆先のようにふわふわしている。スーツは燃えてなくなり、胸襟や腹筋がむき出しになる。それらの筋肉はうっすらと白い毛に覆われた。首回りは最大のもふもふで、彼の手が埋もれるほどだ。ただ、それ以外の部分は赤い毛で覆われている。
「俺の体、どうなって……」
モップのような尻尾が出てくる。先端はオレンジ色の炎が出ている。足は茶色い靴下を履いたよう変わる。髪の毛はモヒカン状になり、てっぺんの毛が燃え上がる。彼の吐く息からは、アルコールランプのような小さい炎が出る。
「熱い、熱い、熱いいいい!!」
彼が叫べば、屋上の床とマンティコアの上半身を包んでいた氷が、一瞬にして溶けた。アイス・ビーストとリザードマンは大量の汗をかいて、舌を出している。
「
マンティコアは、
(続く)
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