第2話 弁当と初デート

「あ、明香こ、これ弁当。」

「ちゃんと作ってきてくれたんだありがとね」明香は笑いながら言った。

「でも、なんで屋上なの?」と、見渡しながら聞いてきた。

「いや、だって付き合っていることがバレると色々と、ねえ」龍二と明香が付き合っていることはまだ誰もしれなくて、しかも学園で一番人気の明香だまったく違う俺が付き合っているってなると、周りの目が怖い。

「まっ、いいや、じゃあいっただきまーす。」と言って弁当を開けて食べ始めた。

で、なぜ俺が明香の弁当を作っているかと言うと、明香が昨日頼まれたからである。

『最初の命令は、私のために弁当を作ってきなさい。』と言われたからである。俺が料理をすることが好きだと言ったらじゃあよろしくと言われてしまって今日の朝早く起きて二人分の弁当を作ることになってしまった。

「美味しいー」と言いながら、ニコニコしながら食べていた。

(美味しそうに食べていてるな、俺を食べるか。)一人で食べているよりは美味しく感じた。

「あ、明日はデートだからね、予定は開けておくように。」





校門の前で龍二は明香を待っていた。

(は、初めのデート、そ、それもあっちから誘ってもらえるなんて!)

「うぉーーーー!!!!」思わず叫んでしまった。

(服装ってこんなんで良かったかな?寝癖も立ってないよな)これからデートがするのが学園一の美女でもあって緊張が半端なかった。

「大丈夫だよ、似合ってるよ」

龍二がオロオロしていると明香がいた。

(っん・・か、可愛いい)

明香はきれいな花柄の服でミニスカだった。

「じゃあ、私も言ったから龍二くんも私のことを褒めなさい。」

「えーと、とってもかわいいです・・・」さすがっていうほどきれいな姿でかわいい以外の言葉が出てこなくなっていた。

「んー、もうちょっと褒めてほしかったけどまあいいでしょう。ありがと嬉しいよ」満面の笑みで言われてしまって、龍二は顔を合わせることができなかった。そんな龍二を見て、明香が笑って、「では行きましょうか。」



電車に乗り一時間ほどゆられ電車からおりてショッピングモールに向かった。

「ショッピングモールまでなにしに行くんですか?」と、龍二が聞いてみると明香は「ショッピングモールですからショッピングしに行くんですよ」と言った。

「生活用品ですね、あとはついでに本など文房具類も買いたかったから。それに服も買いたいから龍二くんに見てもらいたくって・・・」と言った。

最後の言葉に驚きながら龍二は「わかりましたでは楽しみましょうか」と嬉しそうに明香に笑って言った。



「どうかな?」振り返ると試し着をした明香がこちらを見て立っていた。

「に、似合ってるよ。」

大人びた服装でとってもきれいだった。頬が熱くなってくることがわかった。

「なにテレてるのよ、コチも恥ずかしくなるじゃん。んー、龍二くんが似合ってると思うならこれにしようかな。」と言ってカーテンをしめて着替えを済まし会計を済ましてきた。

「じゃあ次は龍二くんの番だね!」と明香が龍二の手を捕まえて言ってきた。「え、自分はいいですよ、明香のだけで俺周りかっこいいの似合わないので、、、」

「私の召使いだっていたよね?」とニコって龍二を見つめた。

「うっ、わ、わかりました…」

「よろしい、それに私の彼氏なんだからカッコいい姿でいてほしいもん。今の姿をかっこいい、、、けど、もっとかっこよくなってほしいからかっこいい姿になってよね!」と、言われて手を惹かれ歩き始めた。




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