第31波 ~冬季~

数ある選択肢の中で

今の道を選んだ

運命は上手く回っているのかな


何も実ることなく

散っていった花のように

心は枯れてしまった


失敗しないように

慎重に選んできた

どんな時でも

誰にも言えずに


隣で並んで

美味しそうに食べる君

触れられる距離が

遠くなっていく


移り変わる季節

過ぎ去ってもういない

また来年だねと

もう次はないのに


クリスマスツリーを飾る

自分以外見る人はいないのに

その時だけの満足感

装飾なんてしたくない


降る雪を見つめる

いつまでも積もらない


想いは溶けていく

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