俺が愛した彼女は荘厳な和風の屋敷に住んでいた。上品でナイーブな箱入り娘。両親に今まで束縛されて生きてきたのだから、自由を知らないのは仕方がない。

 しかし今夜、それは変わる。俺は彼女にプロポーズするのだから。

 車の中から彼女が住む屋敷を見上げる。

 助手席に置いた斧を掴み、車を降りた。


 ――お題:「荘厳」、2020年9月21日。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る