アキ著『二人芝居』

 こんにゃー水銀あんじゅです。今回はツイッターで募集した企画、#RTしたあなたの小説を12星座に当てはめます。をやっていきます。企画の都合上、ネタバレの恐れがありますことをご了承ください。


作品概要

 醜い見た目という理由で、演技力はあっても舞台に立たせてもらえない役者志望の景山幸雄は、今までの苦難と人からの辛い仕打ちの積み重ねが祟り、人としての一線を越えてしまい死刑囚となってしまう。

 しかし死刑執行後に待っていたのは地獄ではなく、世間を色んな意味で賑わせている、イケメン俳優の桐山日向としての生活だった。

 最初こそ恵まれた容姿をもつ桐山の姿で役者として成功しようと目論む景山だったが、桐山がその類まれなる容姿とは裏腹な大根演技に苦悩し、演技力を高めようと努力していることを知る。

 そしてある日桐山と対話することに成功した景山は、彼と入れ替わり生活をする中、役者として演技指導をすることになる。桐山は演技が向上するのか? そして影山は一体どうなるのか? といったバディものヒューマンドラマです。


主人公の12星座イメージは?

 ここでは景山についてみていこうと思いますが、桐山にも触れます。二人に共通する演劇自体は獅子座が司ります。

 獅子座は、意識しなくても目立ってしまうという特徴と、自分を押し出したいという渇望があります。そのため自己表現をしたい欲求があるため、役者を表します。

 しかし景山は自己表現したいという渇望はある物の、その思いを人に伝えることはそんなにありません。基本的にはこつこつと目立たないところで、自分の感覚を信じて演技力を磨いていきます。それは職人気質で自分の鋭敏な感覚を信じて物事に打ち込む牡牛座に思えます。


主要舞台の星座イメージは?

 特にこの作品では決まりきった舞台というものはないのですが、しいて言うなら、景山と桐山の会話シーンが主な舞台といえるでしょう。

 一対一自体は深く狭くを司る蠍座なのですが、この二人の関係性からすると、魚座のような気もします。というのもこの二人は演技というもので、交流をし始めたからです。演技を通して作る演劇は一種の芸術であり、この二人は意識を共鳴させるように、演技に対して努力をしていきます。魚座は芸術と無意識を司ります。


文体の星座イメージは?

 この作品は三人称の複数視点で物事が推移します。景山の視点の次に桐山。そして他の面々が関わるといった感じです。基本的には描写と物語の進行がバランスよく、その時の状況把握をして行動を考える、天秤座のような文体だと思えました。


まとめ

 演劇がテーマの中心の作品ですが、この作品は景山が桐山という自分とは似ても似つかない存在を通して、自己の尊厳を取り戻していく作品のように思えました。そこには過去と向き合う作業も含まれます。それは深層心理と向き合うことでもあります。深層心理は蠍座が司ります。


素敵な作者さん情報

アキさんは、小説家になろうと、ツイッターで活動なさっています。


次回予告

次回は、りのさんの『瀬良さんのお茶会』です。


この企画について

企画の進捗についてはツイッター内のハッシュタグ、 #RTしたあなたの小説を12星座に当てはめます第一弾進捗をご覧ください。

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