002 ステータスとクエスト
この世にはステータスが存在する。
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【名 前】陣川 龍斗
【レベル】20
【攻撃力】21
【防御力】1
【スキル】
①フィールドクリエイト:1
②チャージキャノン:19
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ステータスは【攻撃力】と【防御力】、そして【スキル】の3つだ。
【攻撃力】は魔物にダメージを与える力を表し、【防御力】は魔物の攻撃を弾く力を表す。これらはレベルアップ時に付与されるステータスポイントを割り振ることが強化できる。
ステータスは大事だ。
例えば同じ武器を使って同じように攻撃したとしても、【攻撃力】によって魔物に与えるダメージは異なる。攻撃力の低い者の攻撃は大してダメージを与えられないどころか、場合によっては通らないこともあるのだ。
だから龍斗は、レベルアップで得られるステータスポイントを余すことなく攻撃力に割り振った。彼の理論は効率を追求する為、戦いは常に短期決戦を想定している。その為には攻撃力が必要不可欠だった。その代償として、防御力は便所に流してきた。
最後は【スキル】について。
ステータスポイントの他に、レベルアップ時にはスキルポイントというものが付与される。それを割り振ることで、新たなスキルを覚えたり、既に覚えているスキルを強化したりすることが可能だ。
現在、龍斗の覚えているスキルは〈フィールドクリエイト〉と〈チャージキャノン〉の二つ。その内、彼は〈チャージキャノン〉を極端に強化していた。
◇
冒険者はギルドと呼ばれる施設で
「えっ? ベビードラゴンジュニアの討伐を一人でやるのですか?」
ギルドの受付嬢は、龍斗の発言に驚いた。
「分かっているさ、無茶と言いたいんだろ?」
「当然です。ベビードラゴンジュニアは数が多い上に獰猛です。冒険者になって初めてのクエストで挑むのに適した魔物ではありませんし、何よりソロは危険過ぎます。せめて10人くらいでPTを組むべきかと」
冒険者は
「大丈夫さ。ベビードラゴンジュニアの住み処までの道中に他の魔物は棲息していないから。あいつら倒す方法なら頭の中に叩き込んでいる。無駄に人数を増やして経験値や稼ぎを山分けするのは勘弁だね。効率的じゃない」
魔物を倒すと経験値を得られる。ゲームみたいに見えるものではないが、それはたしかに存在している。
ゲームと同じように、共に戦う仲間の人数が増えれば増えるほど、得られる経験値は分散されて減る傾向にあった。よって、効率良くレベルを上げたければ、最低限の人数で戦うことが望ましい。
今回の場合、龍斗にとっての最適な人数はソロだ。
「どうなっても知りませんよ?」
「かまうものか。ダメならそれはその時だ。俺の理論が机上の空論だと証明されるだけのこと。後悔は無い」
龍斗はベビードラゴンジュニアのクエストを受けた。
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