800文字目 夏休み最終日

目を開ける。もう一度目を閉じたら僕はこの世界から消えてしまう。

この喧しい蝉時雨も次に目を開ける時には、無機質な鐘の音になる。

もう少し空の蒼さに浸っていたかった。

僕は溜息をし、目の前の白を黒く塗り潰す。

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