雨が降っている。台風が近づいているらしい。家の周りの物を片付けておかないといけないなぁ。上陸しないことを願う。

子供の頃、小学校にも上がっていないくらいの年の頃、4，5歳くらいだろうか、私は天気を読むことが出来た。朝、窓を開け空を見上げると、今日一日の天気が分かるのだ。それは、本当に的中率100%で、よく大人たちから天気を聞かれていた。「〇ちゃん、天気はどうなるの？晴れる？」空を見上げ、「今日は曇り。」別の日には「今日は雨が降るよ。」「じゃあ、傘持って行かないとね。」などとやっていた。朝、晴れていても、雨降っている映像がイメージで頭に出てくるのだ。もう少し大きくなると、トランプの絵柄、ハートとかスペードとかを当てる事が出来た。数字までは分からなかったけど、意識を集中させトランプの裏をジッと眺めると、ハートなどのマークが浮かび上がってくるのだ。それもかなりの確率で当たっていた。

天気予報を自分でテレビで見るようになって、空を見上げなくなってだいぶ経ってから気付いた。天気当たらなくなったなぁ。トランプの絵柄も昔のようにやっても浮かんで見えたものは、実際と違っている。大人になると色々な邪念が入ってそういう力が無くなるそうだ。汚れてしまった自分にちょっと寂しさを覚える日だった。