プロローグという名の自己紹介
私はすげぇヤツだ。
……いや、私の"同一人物が"と言った方が正しいかもな……。
私の同一人物・
こんな口調で本当に女なのかって? まぁ、陰キャの私が心を開くとこうなるって思ってくれればいい。
私が小六になったばかりの時、額の第三の目が覚醒して妖力を手に入れた。その妖力で私は異世界の『妖魔界』に行けるようになり、そこで生活することになった。
でも、人間界には家族がいる。
そこで、私は――いや、『私たち』は妖魔界と人間界で別々に生活することにした。
人間界には『身体』を残し、そこに十分の一だけ『魂』を入れた。
魂だけでも生きられる妖魔界には、残りの十分の九の魂を送った。
妖魔界に送った方が、妖魔界女王のマイナーレ。
人間界に残った方が、この私、
中一の春休み、妖魔界では人間界をめぐって戦争が起きていた。
マイナーレは凄腕の弓使いで、妖力も魔力も最強クラスだが、仲間を全て失ってしまう。敵のボスの仲間も全員倒したから、最後は一対一の勝負になった。
妖魔界の戦争、エグすぎるって……。
マイナーレ自身は、十分の九の魂だけなので不完全体だった。そこで、『身体』と『十分の一の魂』を召喚して、最終進化体・キュウビへと変化した。
……要は、私も戦争に駆り出されたわけだ。
でも、敵のボスを倒すために変化したのではなかった。
マイナーレは特別な力を使って、戦死した人々を蘇生させる上、敵をボスごと改心させたかったらしい。自分の命と引き換えに。
「いいの、私は。私を犠牲にしてでも、みんなに幸せになってほしいから……。」
そう言って、
気づいた時には、私は自分の診療所のベッドにいた。
いや、何で生きてるんだ!?
どうやら、
敵を改心させて、戦死した人を生き返らせた
そんなこんなで、マイナーレはその後妖魔界の女王となり、私は人間界で暮らしている。
それからは妖魔界にも人間界にも平和が訪れ、私が人間界で妖力や魔力を持つ必要がなくなった。私はマイナーレに全ての妖力・魔力を預け、『人間』として生活している。
と、まぁ、色んなことがあったわけだが、マイナーレと魂を分割したことによる弊害がかなり出てきてしもうて。
まず、圧倒的に影が薄くなってしもうた! ……あ、影が薄いのは元々か。ただえさえ薄いのに、それが悪化したんだよ……。「いつの間にか私が後ろにいた」なんてことはしょっちゅう。
それに、影が薄いから陰キャになり、受け身だった私はぼっちになってしもうた!
陰キャぼっちっていうのは、いじめの格好のターゲットでして。はい、ご想像のとおり、いじめに遭いました。
マイナーレが妖魔界の女王として謳歌する中、私はいじめを食らい続けていたんだよぉ……。
どんないじめを受けたかは、このプロローグに書くと長くなりそうだから、次の話で。
※次の話から三人称視点に変わります。
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