『青は藍より出でてなんとやら』壁さん
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尾崎ゆうじフル読み書評 評価シート
【注】 こちらは、現在尾崎ゆうじのnoteで限定で受け付けているフル読み書評ノーマルの『評価シートおよび感想・提案動画』の内容になります。
本来は非公開ですが、作者さんの許可をいただいて公開するに至りました。壁さん、ありがとうございます!
皆様の参考になれば幸いです。
↓作品のリンクはこちら。
(作者さんの作業タイミングによっては非公開になる場合もございます。ご了承ください)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054954472885
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☆このたびはフル読み書評をご依頼くださり、誠にありがとうございました!
誠心誠意評価をさせていただきました。
1 作品タイトル『青は藍より出でてなんとやら』
作者名:壁 さん
2 受注日:
2020年 11月 19日
3 尾崎が作品を最初に読んだ日:
2020年 11月 26日
4 各項目の評価・採点(各最高15ポイント(⑦のみ10ポイント)):
・いつもお世話になっております。毎度、すぐに取り掛かれずにお待たせしていました。すみません。
今回は短編ということで、動画の方もわりとあっさりしていますが、相変わらず伝えたいことをちょうどよくスムーズに伝えられず、言葉が浮かばずで、しゃべることによる効率性を上手く使えていないように感じました笑
さて、まず全体をとおして、とても良くまとまっている作品だと思いました。相変わらずテーマもしっかり設定されているように感じられ、胸を打たれるような内容だったということを、先にお伝えしておきます。
そのうえで、動画により改善の要望などを述べていますので、評価シートと併せてごらんください。
①[タイトルやあらすじなど……8pt/15pt]
もしかすると、このあたりが最も難ありかもしれません。タイトルはそこそこ私は好きですが、それを差し引いても、キャッチとあらすじがちょっと控えめすぎるのかなと思います。ひとことで言うと押しが弱いですね。おそらく、作品を書く前に暫定的に決めたものをそのままにしてる感じかなと思います。改めて考えましょう!
詳しくは動画で。
②[掴み……11pt/15pt]
音楽とそれを体で感じさせるような描写はキレイですね。あと、様子のおかしい先生と向き合っている状況、事情ありありがうかがえる2人、という場面は、やじうま感をそそり、詳しく知りたい気持ちをそれなりに喚起するかもしれません。悪くないです。
でも、タイトル等と同じく、本作の一番のネックかなあと思います。***部分の手前は、もっと磨き上げる必要ありだと感じています。そこさえ抜ければとても良いので、いかに回想まで連れていくか、工夫を凝らしましょう。特に例の音楽の描写→先生に移る部分がわかりにくいですね。何を伝えようとしている描写かも、いまいちわかんなかったり。
こちらもあとは動画にて。
③[文章……15pt/15pt]
相変わらず上手いです。安心して読める。特に後半はストーリーに対して効果的に文章を積み上げられている感じで、すごく良いです。うるっときました。読みやすさも考えられてるし、するする進めます。素晴らしい。
④[ストーリー……14pt/15pt]
序盤を少し上手く描ければ、とても良い仕上がりだと思います。私としては、このサイズの短編で終わってしまうのが名残惜しいというか、だとすればどうなってほしいのかと言うと、よくわからないので、おそらくはおおむねジャストサイズで収まっているのかなーという印象です。
あるとすれば、少し全体を膨らませつつの、ラストからさらに引き続き、主人公の沙織がどう先生と化学反応を起こし、摩擦やら何やら発生させて、テーマがどういうふうに育ち、そして落ちるのか、そういうところは気になりますね。
⑤[キャラクター……15pt/15pt]
沙織も先生も魅力的です。序盤で上手く描けていないこともあって、沙織はちょっと作り物めいた雰囲気を持っているように感じたのですが、1話目の中盤からは、問題なくそういうキャラとして成立しています。
先生は外見と中身とのギャップによる深みが良い味を出しているし、沙織は中盤からとても素敵に青春し、その後大人モードがとてもかわいい。
佐山もいいですね。ちゃんと引き立てる脇役を演じてくれています。
バランス良し。
⑥[期待度・引き付け……12pt/15pt]
各話の続きは、きちんと気になって読めました。結局は、外観というか、門構えや玄関での感情移入が成功していない感じがするので、そこで期待感を生み出すように書けたら、そのあとはこっちのもの、だと思います。
動画でタイトルとキャッチ、あらすじについての提案はしています。1話目での引き付けについてはあまり良い提案が浮かばなかったのですが、とりあえず言えることは、4(5年?)後のスタートは間違いなく正解だと思います。それがあってこそのラストですからね。
あとは磨き上げです。
⑦[オリジナリティ、本作特有の魅力など……8pt/10pt]
恋愛小説は世の中にたくさんあるので(いや、他のジャンルもそうだけど)、『先生と生徒』だけ切り取ると、オリジナルさは皆無ですね。だからキャッチコピーやあらすじは、ちょっとハズレというわけです。
ただし内容を読んでいくと、きちんとした問題提起と、さらなる課題が浮かんできて、なかなかどうして、魅力があふれてきます。それがきちんとストーリーに混ぜ込んであるというか、ちゃんと物語のステップの一部として機能するよう描いてあるので、すごくスムーズに内容が入ってきました。
これが書けるなら、たとえ本作がどういう末路をたどろうと、将来的に1本の筋が通った良作をかき上げるんじゃないかなあと感じさせるものでした。
今回の書評は、それを確認するための作業だったと、いえるのかもしれません。いくらか手直しした方が良い箇所はありますが、それさえできてしまえば、あとは充分『推し』に耐えうる作品だと、自信を持ってお知らせいたします。
[おさらい]
・タイトルやあらすじなど……8pt
・掴み……11pt
・文章……15pt
・ストーリー……14pt
・キャラクター……15pt
・期待度・引き付け……12pt
・加点、本作特有の魅力など……8pt
●総合得点は──
(83)pt!
(総評)
なかなかエモ作でした! 動画を観つつ、玄関部分を改築いただけると、より他の人におすすめもしやすくなりそう! ファイトです。
☆文章添削も含め上記の内容を詳しく解説した動画は、以下のリンクから閲覧できます。
(非公開動画です。このリンクを知っている者のみ閲覧できます)
↓動画のリンク(約0時間40分)。
https://youtu.be/oK6LqD_CVsA
長時間の動画になります。要点は上記、あるいは動画の画面上にまとめています。
要所要所でスクリーンショットなど撮影することをおすすめします。
(以上、本文)
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読者の皆様、いかがでしたでしょうか。
作者さんの押しはかなり弱めですが、私からはけっこう強めに押します。推しです。
キャッチコピーやらあらすじやら、序盤やらを少し練っていけば、もっと評価される作品だと感じます。とても綺麗にまとまっているうえ、キャラも魅力があるし、良作です!
↓というわけで、作品リンクはこちらからです。(作者さんの作業タイミングによっては非公開になる場合もございます。ご了承ください)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054954472885
以上で今回のフル読みは終了です。
皆さんのお役に立てたら幸いです。
これからも創作楽しんでいきましょう!
創作コーチ
尾崎ゆうじ
(note) https://note.com/ozaki_yuji
(youtube) https://www.youtube.com/channel/UCu54sC6pviWQUC1eA6dqDKg/featured?view_as=subscriber
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