頼まれもしないのに書いてますが何か?
過日、ツイッターでちょこっと話題になっていた読書感想文について、思うことをつらつらつれづれ。
読書感想文、小学校の当時から、私は嫌いではないです。
これは指導の先生のおかげでもなんでもなくて、ただ単に私がその頃から作文が好きだったからです。
読書感想文の基本は、本を読んで思ったことを書く。それだけ。
作文用紙と鉛筆と消しゴムがあればいい。自由研究みたいに時間もかからないし、ポスターみたいに水や筆や絵具も必要ない。
おもしろい本のおもしろかった部分について自分なりにおもしろかったと書けばいい。なんて楽ちんな宿題なんだと思っていた私は、当時から、そして今も、少数派かもしれません。
今また、好き勝手に書いてますからね、読書感想文。
ただ、「課題図書」の存在だけは、当時から大人の思惑が透けて見えていて嫌いでした。夏休みの宿題も、課題図書から選んだことは、記憶の限りないです。自分で読みたい本を勝手に選びました。
おそらく、「課題図書」という名称がよくない。たぶんね、「感想文が書きやすいかもしれない図書」くらいにふんわりさせておけばよかったんですよ文科省さん。
私みたいなひねくれた子供は読みませんよ、課題なんかね。
小学校で、一冊の読了と、感想文の完成を強要させられるのが、苦手につながるのかなと思います。
正直な、「読んでみたけどつまらなかった」「途中までしか読めなかった(から、そこまでの感想)」なんていうのも寛容的に認められていたら、また違った結果になったのかも、しれません。
本なら漫画でもなんでもいい、とかね。ゲーム文庫の感想でもいいじゃないの。星新一のショートショートとかを、文字を追うのが苦手な子向けに先生が一作音読して、興味持たせてあげたらいいじゃないの。
ぶっちゃけ児童文学は説教臭さがにじみ出てるような、つまんないのが多いんだっつーの。
◆
読書感想文は結局、国語力向上のための取り組みなのでしょう。将来的に高校受験大学受験の文章問題で、要約したり登場人物の心情を汲んだりする訓練のひとつであると捉えています。
それはそのまま、社会人になってビジネスの場でも必要なスキルです。日本語下手な日本人は困るんですよ……。同じ義務教育課程を修了してるんだよね? と問い詰めたくなる人の、なんと多いことか……。
強制的であれなんであれ、読み書きの訓練のひとつの形。本を読むきっかけのひとつの形。
「嫌いだったなー」「わかる!」「わりと好きだよ」「えー!」という、誰しもの共通の話題になるくらいには、浸透している読書感想文体験。
日本語教育の水準の高さの証ではないでしょうか。
ま、好きな本について好きに書いたらいいんですよ。
願わくば、その好き勝手な自由さが寛容的になる教育現場でありますように。
先生方、本当にお疲れ様です。
(20200630)
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