ふいごのように
倉井さとり
序
生きたまま
――彼は生きたまま
こんな
その
自身の
自身の
それとも
こんなに血が流れているにもかかわらず、血の
そこにはあるのは自身の影に浮かぶ、自身の
砂や小石にまみれた、
医者も来ず、
痛むはずの傷すら痛まず。体も、
――彼は生きたまま
この
その
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