こどもの日

ある年の、こどもの日の記憶

虫を踏み殺すこどもの顔が

夕日で照って見えないよ

それは残酷さ? じゃなきゃ無邪気さの証なの?

それとも君は鯉のぼりに何か、そそのかされたのかい?


たたらを踏んで 足踏みしてる

地団駄踏んで、わらべ歌の韻を踏む

ふむ、ふむ、こんな中身なんだね

ふむ、ふむ、こんな風に死ぬんだね

ふむ、ふむ、こんな呆気ないものなんだね


風が吹かないのを、口汚く愚痴り散らす鯉のぼりが

愚痴るのをピタリと止め

あんなに遠くから、ギョロ目で覗いているよ

ふむ、君はもう童心を忘れたみたいだね

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