22.
「お知り合いですの?」
れいなが不思議そうに首を傾げる。えへへ、かわいい。1人でにやけているあかりがれいなの質問に答えた。私達幼馴染なの、と。
「れんくんは敵だけど」
「れんくんって呼ばないでくれる? 名前で呼んでいいのかなだけだから。」
「はいはい。神宮寺くん本当に嫌い。私のかなちゃん取るし」
「こっちのセリフ」
この2人って仲悪かったの? なにせ、あかりのことは全然覚えてな……あれ、確か3人で遊んだ記憶がある。れんと女の子だ。まさかこの子があかり? それにしても小学校の頃のことを覚えてないこともおかしい。幼馴染なら少しくらい覚えていてもいいはずじゃ。強いて言うなら卒業式の記憶すら怪しい。
「かなは体調悪いんだから静かにしてくださいまし? 大丈夫ですの?」
「うん、ありがとう」
この後結局私とあかりはれんの車に乗せてもらった。。もちろん運転手さんもいた。この時れんにLimeを交換させられた。別れる時れんとあかりがなにか話していたようだが「バレるなよ」というれんの言葉しか聞こえなかった。私になにか隠し事があるのだろうか。まぁ、気になるし仕方ないよね。私は思いきってあかりに電話をかけた。
「どうしたのー? かなちゃんからかけてくるなんて珍しいね!」
「……私になにか隠してるよね?」
「っ! そんなことないよ! かなちゃんに隠し事なんて!」
少し動揺したよね? かまかけさせていただきます。
「帰りさ、あかりとれんの会話全部聞いちゃったの。」
ごめんね、あかり。私この記憶が変な理由知れるかもしれないなら聞きたい。
「聞いちゃったんだ。……私たちがかなちゃんのこと盗撮してたの。」
は……い? 盗撮ってどういうこと? 私はてっきり記憶のことがわかると思ったのに。
「ほんとにごめんね! でも辞められない!」
「そんなこと私に言ってくれればいつでも一緒に撮るのに。」
「だめ! かなちゃんのワンショットがいいの!」
この後私の好きなところについて語り出したので無視して切った。やだ、顔真っ赤だ。こんなに褒められるなんてことないから照れる。まさか、盗撮してたなんて思わなかった。あの子怖い。……一緒に話してたれんも共犯ってことだよね? 今後2人には気をつけよう。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ごめんね、かなちゃん……。」
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今回は短めですね。
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