第76話 リハビリ→本屋
予想外の遭遇があったものの、リハビリのメニューは別なので紺野さん達と別れ、俺は歩行訓練のリハビリに向かった。
別れる直前、紺野さんの弟である雄太くんに頼まれ連絡先を交換した。
正直俺は服を選ぶのが苦手なので、イケメンな雄太くんになら聞いたりできるかも!なんて考えてしまった。
そしてなにより連絡先が増えるのはなんだか興奮する。
友達はいたが、高校に入るまでは皆に少し距離を置かれているように感じていたので純粋に嬉しいのだ。
リハビリは辛いメニューもあったが、効果が実感できるものばかりだった。
ここを教えてくれた紺野さんに脳内でありがとうございますと感謝しておいた。
リハビリを終えた俺はバスで家ではなく、終点の大型ショッピングセンターに来た。
何冊か買わなければいけない教材があるのだ。
このショッピングセンターの中にある本屋は令和高校と提携しており、必要な教材は全て揃えられるのだ。
俺はやけに視線を感じながら本屋まで移動した。
本屋に着いたはいいが俺は迷っていた。
この本屋『シリウス書房』は全国に展開する本屋であり、店の広さは他の本屋とは一線を画する。
教材コーナーを探すのだがなかなか見つからない。
というのも、実は俺は方向音痴気味なのだ。
別に重度ではないが、初めて来た場所ならほぼ確実に迷う。
更に俺は地図が苦手である。
俺は自分で探すのを諦め、殿下の宝刀『店員さん召喚』をすることを決めた。
辺りを見回すと一人の店員さんを見つけた。
その店員さんは作業中のようで、俺に背を向けて本のラベルを確認している。
俺は背後から声をかける。
「すみません、教材コーナーってどこですか?」
「教材コーナーでしたら……えっ!?」
「っ!?なんで!?」
振り向いた店員さんは光だった。
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