特別企画

【ブックレビュー的質問企画】私の愛読書!(見本)

すなさと

 https://kakuyomu.jp/users/eri-sunasato/works


◎『源氏物語』

(作者:紫式部 現代語訳:瀬戸内寂聴)

 はじめて源氏物語を読んだのは小学六年生。小学生向けのコンパクトなものでした。当時十二歳の私にとって、三十歳過ぎても美しい男って、神じゃなかろうかと思ったもんです。

 だって、小学生にとっちゃ三十ってオジサンなわけですよ。それが美しいって、美しいって、どんなイケメンだよ、おい。(今となっちゃ、はっはっはっ)

 大人になってから、いろいろな作家さんの現代語訳を集めましたが、現在、家にあるのは瀬戸内寂聴さんの源氏物語です。雅な世界で繰り広げられる恋愛模様は、一度は読んでもらいたいです。私の恋愛小説の原点。

 ちなみに、私の好きな帖は「藤裏葉ふじのうらば」、あの紫の上と明石の君がはじめて対面するシーンが描かれています。もう、たまりませんわ!


◎『はてしない物語』

(作者:ミヒャエル・エンデ 日本語訳:上田真而子 佐藤真理子)

 ファンタジーを一つ上げろと言われたら躊躇なくこれです。分類としては児童文学になるのでしょうが、大人でも十分に楽しめます。

 私にとって、この物語は自分探しの物語と言えます。前半は本の中の勇者の冒険を主人公が一緒になぞらえるような展開です。しかし、後半になり、本の中の世界へと主人公が入っていくことで、物語はさらに深みを増していきます。誰もが持つ虚栄心、ゆえに見失っていく自分自身の姿。そこから始まる自分探し。ただの児童文学とは思えない哲学的な問いを、子供でも読めるような物語にのせて作者は語りかけてきます。最後は、ただただ感動。自分らしくあることの難しさ、そして自分らしくあることの喜びを感じ考えさせられる一冊。

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