慈愛
差し出した手を握る手が無ければ
それを絶望と言う
これ以上は沈まないと思っていた心が
さらに深く潜り
まだ大丈夫なのかと錯覚する
すでに四肢は埋まり
もがくことすらできなくても
息をして
食事をして
雑談をして
笑顔を浮かべて
生きてる限り
大丈夫だと言われる
いつまで
一人で大丈夫を続ければ
絶望に身を任せることが
できるだろう
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