第6話 痴女なのか? (修正済み)

「お前は痴女なのか?」




思わずそう言ってしまった。




「い、痛いよぉ、なんで?なんで?私の体目的じゃ無いの?」


大きく膨らんだたんこぶをさする痴女



「んなわけないだろ!テンプレな勘違いも大概にしよか!服着ろ!服」




「ん、わかった、少し待ってて」




リンナは積み重なった本の裏にまた帰っていった。


ゴソゴソ、衣擦れの音が聞こえる。ふぅ、驚いた女の子の裸とか耐性なんてあるはずがない、荒ぶる心臓を落ち着けるため書庫の本の香りを鼻腔にたっぷりと入れる。甘い香りがするのは・・・


リンナの.......そこまで考えた時、先程のリンナの姿を思い出し落ち着き始めていた心臓が再び暴れる。




「それで....お願いって何?」




着替え終わったリンナがこちらに来た。ま、待て今はまずい。




「あ、あぁ こ、この書庫にある俺とライラが行く予定の世界についてと魔法に関しての修行方法に関して知りたい。それと神界でレベルを上げることができるならその方法も、あんたの知っている情報を全て教えてもらいたい」




「ふんふん、わかった。行く世界についての情報はメモにまとめて神界から出る時に渡すから取り敢えず魔法ね、取り敢えずこの魔法の水晶を触ってくれる?

人間は適性のある魔法しか使えないからその診断。」




ゴトンという音を立てて重そうな水晶が現れる。


見続けると飲み込まれそうな深い青色だ。


覚悟を決めて手を被せる。すると赤から青にそして紫色に光った闇か!闇属性か!




「すごい!火と水と闇だね。転生時のポイントを振り以外で3属性も持ってるのはかなり珍しいよ!宮廷魔術師とか狙えちゃうかもね」




「ほほう、チートなんて使わずとも俺はチートという事だな。」




嬉しさのあまり思ってることがそのまま出てしまった。恥ずかしい




「ごほん、それで?練習方法は?後レベルは上げられるのか?神界で」




「レベルは特殊な方法である程度までは上げれるよ、具体的にはかなり苦痛だろうけどレベルアップポーションを飲む事だね。肉体の急な成長でかなり痛いと思うけど......魔術に関してはこの魔力促進剤を飲んで魔力の動きを確認する事で使い方はわかるようになると思う。あとは練習だね」




と紫色の液体の入った瓶を俺に手渡しで渡した。




「この瓶に毒が入っているかもしれない。先に飲め」




ベシン!思いっきりライラに頭を叩かれ俺は土下座をさせられた。




「すみません、調子になりました。」




「じゃあこの魔術促進剤、飲むよね?」




「はい!」




ライラの顔が怖くなっていたのでがぶ飲みした。


正直、毒よりライラの顔が怖い。




「どう?美味しい?」




笑顔で問うライラ、何故だろう笑顔なのに怖い。怖いのに可愛い、その瞬間、体中をウネウネと何かが駆け巡る。




「これが魔力か」




体をめぐる不快感に身を捩らせる。




「天霧君!これも飲もうか!」




ライラが10本ほど先程の魔術促進剤を持ってきた。




「まだ怒ってますか?」




「当たり前、善意でくれた薬に毒入りとか失礼でしょ!反省しなさい!」




そうして俺はお腹がタプタプになる程のポーションを飲まされた。




魔力が身体にめぐる感覚は掴めた。先ほどまで何処かへ行ってたリンナがこちらに来る




「え?なにこれ、まさか全部飲んだの?」




かなり焦ったリンナの声が聞こえた。




「吐いて!今すぐ!早く!!!!」




そんな声を聞きながら俺の意識は遠のいていった。やっぱり毒じゃないか。

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