14話 魔王との戦闘
ベルゼブブがすぐさま俺とノアに接近してきて攻撃してくる。俺とノアはアイコンタクトをしてうまくよける。それと同時にルビアがエリア強化を使ってくれる。
「うーん。今のを避けれちゃうか~。まあそこそこ強いってことだね。全員殺すことは現実的じゃないしやめるよ。だけど1人ぐらいは殺す」
ベルゼブブがそう言うと3体に分身した。
「これなら前衛職の君たちでもカバーできないよね? じゃあ行くよ?」
3体のベルゼブブが一斉に攻撃を仕掛けてきた。ベルゼブブの言う通り俺とノアだけだと1体ずつが限界。残りの1体がエルミナたちの方にやっていく。
(どうする...)
エルミナたちのカバーができないまま分身体のベルゼブブと戦う。俺とノアもルビアのエリア強化があるから戦えている。それでも戦えているレベルなだけで打開策がない...。
俺は預言を使う。
{クリスごめんなさい。力を貸すことができない。クリスの実力じゃ次の預言を使うことはできないの...}
{次の預言とは?}
{預言にも段階がある。今の段階だと魔王や魔王直属の護衛の未来を見ることができない。だからクリスの援護はできないわ}
{...}
{ごめんなさい。今私を呼んでいても魔力の無駄になってしまうわ}
{わかった。ありがとう}
預言も使えないか...。どうする...。どうすればこの状況から打開できる? 俺もノアも体力が削られていくだけの防戦一方。エルミナたちも頑張ってはいるが勝てる見込みがない。
俺がノアが戦っている方に行く。
「どうした」
「俺がこの2体を引き付けるからノアはエルミナたちと手を組んで1体を倒してくれ」
「それだとお前が...」
「でもそれしかないんだ!」
「...。わかった。戻ってくるまで生きてろよ」
「あぁ」
殿は俺がする。だからエルミナたちを頼む。大切な人たちを失うのは嫌なんだ。それならいっそ俺が...。
俺はベルゼブブ2体と戦う。
「「君一人で戦うの?」」
「そうですね。不満ですか」
「「いいや。君を殺せれば全員殺せる可能性ができるからね」」
「そう簡単に死にませんよ」
俺は身体強化に加えて隠密、
先ほどから近接戦はしてきていたから慣れて来ていたが魔法で応戦されるとキツイ。魔法無効化を使うおうにも、そんな余裕がないほどもう1体のベルゼブブが剣で攻撃をしてくる。
接近戦と遠距戦を交互にしてくるため徐々にダメージを受けていく。最初は肩に炎玉を受けて、その次は右足に
(ノアはまだか?)
俺はそう思いノアたちの方を見るがまだ戦っている。
(後どれぐらい持つか...)
俺が考えている時もベルゼブブの攻撃が止まらない。俺は動きが鈍くなってきているのに比べてベルゼブブは徐々に俺に対応してきて動きが早くなってくる。
「エクストラヒール」
俺が回復魔法を使う。少し楽になったが、回復魔法を使った瞬間をベルゼブブが見逃すわけがない。さっきまでは近距離と長距離で戦ってきていたベルゼブブがどちらも近接戦に持ち込んできた。
(やばい...。このままじゃ数分も持たない...)
悟ってしまった。そう長い時間接近戦で戦える体力がない。後数分もしたら俺は死ぬ...。でもここでノアたちの方に行ったら? 生き延びる時間は増えるだろう。でもそれだとあいつらに負担をかけさせてしまう。勝てる戦いも勝てなくなってしまう...。
最後の力を振り絞りながら2体のベルゼブブと戦う。でも3分と持たずに腹と足をを刺されてしまい、倒れる。
「い、いやー」
みんなの方から叫び声が聞こえた。俺はそっちを見ると泣きながらエルミナが俺を見ていた。
(なにこっちをみているんだよ...。自分の戦いに集中しなよ...)
もう長くない。俺が立ち上がろうとしたところでベルゼブブ2体がとどめを刺しに来た。ここで死ぬと思った思った瞬間、今までのことがフラッシュバックで思い出す。
(みんなともっと冒険したかったな...。みんな今までありがとう...)
ベルゼブブが俺をもう一度刺しに行こうとした時、あの人達が助けに来てくれた。
「な..ん..で..こ..こ..に」
「ここに用事があったんだよ。それに君とはもう一度戦いたかったからここで死なれたら困るよ」
「...」
声も出ない。でもこの人---アーサーさんとハリソンさん、ミノさんが来てくれたから力が一瞬で抜けた。
「休んでいな」
「...」
アーサーさんたちがベルゼブブと戦いに入った。
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