第142話  賭けに勝つのは(中)

ドイツ

(; ´ཀ`)σ はずしたか…



イギリス アメリカ フランス

(;゜ロ゜);゜ロ゜);゜Д゜)なっ!?!?




V2ロケット─



ロケット弾ですが弾道ミサイルのご先祖様とも

呼べる物です


[砲弾]はただの金属の塊です

[ロケット弾]は金属の塊に燃料噴射装置を

付けて飛距離が伸びたモノです

[ミサイル]は標的を選んで飛んでいく

コントロール可能な砲弾です



当時の技術ではコントロールと呼べるほどの

モノではありませんでした

機体がほぼ爆弾だけの無人飛行機に

[1時間後にタイマーでエンジン止まるように

設定したらあのへんに落ちるだろう]

という予測で飛ばす程度の大雑把な

ミサイルでした


しかしその程度とは言えドイツはこの

開発に成功していました

そしてドイツはその弾道ミサイルを成層圏に

届くほど高高度に飛ばす技術も

会得していました



ドイツは第1次大戦後に[兵器開発]に関して

大幅な制約をつけられていました

そのため[宇宙ロケット]を開発するという

名目でこのV2ロケットを密かに開発して

いたのです

そしてこの時期ようやく実用化できる

レベルにこぎ着けたのでした


※後年どこかの国が真似します




航空機では絶対に届かない成層圏から

重力加速で落下する巨大爆弾、

その速度は3000km/hを超えます


当時の航空機の速度は400~600km/h

航空機でも対空砲でも迎撃不可能、

音速(1000km/h)を超えてるので

飛来音すらありません

爆発が先に起こります

気づいた時には当たってるという

悪魔の兵器です


ついでに言うとコントロール精度が悪く

半径20kmくらい着弾誤差が出るので

撃ったドイツも正確にどこに当たるか

わからないあたりも悪魔的です




宇宙ロケットがベースの兵器なので作るのに

莫大なお金がかかります

ドイツにお金の余裕はありません

作るには通常兵器の生産を犠牲にする

危険なギャンブルをする事になります


しかしもはや通常兵器で戦局は覆りません

ドイツが勝つ最後の可能性とすればそれは

敵国の軍事/政治首脳部を破壊して

しまう事でした



V2ロケットはドイツの[最後の賭け]でした




イギリス

.:(; ̄ロ ̄):なんという迷惑兵器…



ドイツ

(;σ´ཀ`)σ どれかチャーチルに当たれ…

ぽちぽちぽちぽちぽちぽちぽちぽち



イギリス

.:(ll ̄ロ ̄):んなああぁぁっ!!!!




1000発を超えるV2ロケットが

ロンドンに向けて発射されました

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