第344話 ルスタとサラ

翌朝、預言者アブラハは

ガデム村へ出かけた


これから葵巫女が無事に

リムラ村で成長できるよう

綿密な準備をする必要があった


しかも巫女の存在は

隠しておかなければならない


その為に

まずスンツヴァル王都の

ガンメル戦士長と

妻のルスタをガデム村に招聘する!


ガンメルは歴戦の勇者であり

正義感があり、頼りになる男であった


そして妻のルスタは

妖精族の守護者であり

預言者アブラハの部下でもあった


彼ら夫婦を

ガデム村の村長に任命し


巫女が悪根の呪術者から

攻撃を受けないように 

リムラ村を守らせる!


そしてソルナ様の従妹である

サラと夫のカムイには

飲食店の経営をさせ


いつか葵巫女様が

助けを必要とする時 

手を差し伸べるように

備えが必要である!!



「ルスタとサラよ!

お前達は、何故ガデム村に来る事になったのか?

理解しているか?」


「いいえ・・・

私達は妖精族の守護者であり

ソルナがリムラ村

私はガデム村で奉仕をする事は聞いていました!


しかしガデム村到着前に

ソルナ様が懐妊していたと知り

とても驚きましたが

無事に出産できたと聞き 安堵しています!


しかしアブラハ様

ソルナ様はどこへ行ったのでしょうか?

生まれたばかりの幼子を置いて

突然姿を消してしまった!

事件にでも。。巻き込まれたのでしょうか?


「いや、そうではない!

私が、危急の用事で

使いに送っただけであり

用事が済んだら 

戻って来るから安心していなさい!」


「そうですか?

それなら・・良いのですが・・」


「ルスタとサラよ!

お前達だけに 大事な話がある!


リムラ村は、聖典の預言書に

魔王復活の前兆 起こる時

救世主が出現すると預言されている!

それがいつか?どの時代か?

分からないが


いつ救世主なる巫女様が

誕生しても良いように

我々は 備えをしなくてはならない!


お前達は いつか本物の

巫女様に 出会えるかもしれない!

その時に備えて 

「妖精の涙」を授けよう!


これは我らルエラ一族の

初代族長が 初代巫女様より

授かった非常に貴重な代物である


いつか 神の導きを感じた時

この「妖精族の涙」を

訪れた少女に 捧げるのだ!


その時 素晴らしい時代が

開かれるであろう!!


「アブラハ様!もしかして

救世主様が、姿を現してくださるという事ですか?」


「詳しい事は儂にも分からない・・

神のみが知る世界だ!


しかし我ら妖精族の守護者は

悪根の呪術者達から

人々を守る事が使命である!

民を正しく導くのだ!


お前達の生き方を

神はいつも見ておられる!

神に喜ばれる人生を送るように!


起源の存在の力を感じたら

何でもしなさい!

必ず 成功させてくださるから!


起源の存在!神の御名によって!!!」

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