第331話 ノアの末裔 大いなる使命

「ここが・・

アララテ山ですか?」


ソルカの従者達は

伝説の大地アララテに

足を踏み入れる事ができ・・感動していた!


「山上の頂点で

聳え立ち 逆三角形のような独特な形態で

宝石のように輝くガラス張りの船体

最古の技術で 作られたが

現代の最新技術もってしても、建造は困難!

まさに神の作品なのである!」


ワールドの世界の神の作品!!

『ノアの箱舟』


かつて人類が神の大きな怒りを買い

滅ぼされそうになった時


神に選ばれた一族のみに使用が許された

神具「ノアの箱舟」

彼らは、大洪水に巻き込まれず

命を守る事ができた!


その末裔の子孫が

7大陸に分かれ 現在に至るのだが


このアララテ山には

この世の文化に触れず

悪根の支配を受けず


ただ真っすぐに 

神を求め続けた一族

それが妖精族の守護者達


そんな彼らも 時代の流れの中で

純粋な血が引き継がれず

この世の人々との雑婚により

本来持つべき 妖精族の純血が

保たれなくなっていた


しかし聖巫女AOIの母ソルカは別であった

彼女は このアララテ山の出身であり

神に選ばれた 一種守護代と呼ばれる

神選民族であり 純血が保たれていた

これまでの巫女は

初代巫女誕生 以降 

何代も妖精族の守護者の中から選任され


その時代を悪根の支配者から

人々を守り 時代が正しく歩めるように

導く使命が与えられてきた


しかし世の終わりが近づくにつれ

初代巫女の妹アポリュオンによる

悪根の支配が強くなり


ここ数百年の間 誕生した巫女達は

「赤い星」アポリュオンと

「青い星」ベルゼブルによって

志半ばに 命奪われ

この世は乱れ 波乱の時代が続いていたのだった


しかし神が この世を見に降りてこられ

全世界をくまなく 見てまわり

人類に 絶望し 

かつて大洪水で 人類を滅ぼしたように

今度は大火災で 人類を滅ぼし

神に対して正しく 生きている者だけを

この世に 残そうと考えはじめていた


しかしアララテ山にある

ノアの末裔の一族であるソルカに会い

考えを 思い直された


もうじき訪れる

世の終わりのカウントダウンの前に

今一度 巫女をこの世に遣わそうと

考えを変えられた!


しかしこれまでのように 

妖精族の守護者から

巫女を任命するのではなく

特別な力 初代巫女を超える力を持つ者でなければ

魔王に対抗する事はできない!


そこで神は決断された!

ノアの末裔の一族の中で

清純で汚れのない処女を選び 

神の子として 新たな命を

世に誕生させようとした!


これは聖典に書かれている

伝説の救世主であり

世を裁き 全人類を悪から救い 

神に立ち返らせる 

『真の救世主の誕生である!!』


それが救世主 

『聖巫女AOI』である! 

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