第199話 大陸サルディス調査

その頃MIKOハウスでは

巫女府治療院から

医療の専門家が派遣され

アニー、デル

シズ、ヘルド達の

診察をしていたが

容体は回復せず・・ますます悪化していた


彼らの発熱、痙攣が止まらず

ひどい脱力症状に陥っていた


ラックとエルサ王女は

アニー達の看病を治療院に任せ

王都図書館に行き

アニー達と同じ症状の

患者がどの様な治療がなされ

どの様な薬が効果的があるか?

朝から晩まで

ありとあらゆる書物を読みつづけた


そしてついに

ある一冊の本に出会った


「エルサ王女

見てください!

『初代巫女史 凱力伝』とあります


これは初代巫女様にお仕えしていた

従者が残した手記の古典のようです!


1000年前に

書かれている内容なので

解読が難しい箇所が多いですが


気になるワードは

陰府大陸サルディスに

「生命の石眠る」とあります


そして

「病癒し・・・

死者・復活・・・秘儀

苦界か・・放・・

命には命 犠牲・・」と


今、葵巫女様は

大陸エデンに第2の聖典と神具を

探しにいっていますが

この書物によると

『第3の聖典』と『神具』には

恐らく病を癒す秘儀が!!


しかし気になるのは

命には命の犠牲とありますが・・

どういう意味でしょうか?


救いたい命には

犠牲が必要という事でしょうか?

重い病ならば

どの程度の犠牲が必要なのか?

巫女様なら癒しが可能なのか?


未知数な点が多々ありますが

とにかく大陸サルディスに

行くしかないでしょう!」


「そうね!

では父アダム皇帝に話して

護衛兵の手配をし

準備に取り掛かりましょう!」


「エルサ王女は

残ってください!」


「どうして?


どうしてそんなこと言うの?

私も彼らが心配なの!

一緒に行くわ!!!」


「エルサ王女!

あなたはこの国の希望

巫女様に次ぐ象徴的存在

あなたに何か起こったら

この国は希望を失います!


ただでさ巫女様

ご不在の時に

エルサ様までご不在が知れ渡ると

混乱が生じてしまう!!」


「だから僕が行きます!」


「ラックだけに

危険な目合わせられないわ!」

(だってあなたは・・)


「エルサ王女

私は必ず帰ってきます!

約束します!


もちろん一人ではなく

葵巫女様より緊急時は

アーバス隊長の双子の弟カイン兵士長

この国NO2の戦士を紹介されており

面識があるのです!


だからエルサ王女から

アダム皇帝に頼んでもらえないですか?

「大陸サルディスへの調査」の許可と

カイン兵士長と

軍隊をお借りしたい!と」


「分かりました

私から頼んでみます!

でも私の同行が条件です


私も使徒です!!

そして大切な友人たちを

助けたい気持ちは同じです!


それに今回の調査・・・

私が行く必要があるように感じるのです!

だから一緒に行きます!

これだけは譲れません!!」


「エルサ王女!!」

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