第6話「女神降臨」
おれは朝。目が覚めるとあのなんちゃらいう女神に馬乗りにされて胸ぐらを掴まれていた。
「起きなさい。この異世界転生クソハッカーあああああああ。」
おれはすぐに昨日おれがやっちゃった魔王軍四天王の討伐者名の偽装の不正行為の件だと悟った。
「・・・・・・・・すみませんでしたあああああああああ。」
おれは土下座した。
「女神なんちゃら様すみませんでしたああああああああああ。」
「わたしは音楽の女神フォーウですわ。ひとの名前ぐらいすぐに覚えなさいいいいいいい。もと日本の社会人んんんん」
「いででですみませんんんん。」
「まったく。魔物討伐者名自動記録システムにハッキングして討伐者名をまったくの別人に書き換えるなんて!!今度やったらペナルティーでレベル1にしますわよおおおお!!」
「すみません。でもしかたなかったんです。カクカクシカジカで」
「・・・・・なるほど。いきなり魔王軍四天王のひとりと遭遇でございますか。だからと言ってシステムのハッキングは許されるものではありません!!。ですがしかし!!初心者パーティーがいきなり窮地に落ちいるのはこちら側のサポート体制の不備、不手際でもあります。魔王軍四天王のひとりゴルボルを討伐した冒険者の名前が「あああいいいいうううう」となっている件については諸般の事情を鑑みてこのままもとに戻さずに不問とします。今回は警告にとどめます。しかし今後またシステムへのハッキングが確認された場合はペナルティとしてレベル1にステータスを初期化させていただきます。いいですわね!!!!」
「わかりました。ありがとうございます。ところであのすみません。隣のベットで寝てたおとど知りませんか?」
「あの猫神でしたらわたしを見るやいなやあなたの枕もとのお財布を握りしめてこの窓から飛び出して逃げましたわよ。」
「・・・・・・・あいつううううううううううう。」
おれは女神フォーウさんと別れておとどを追う。
「あいつ自分だけ逃げておまけに財布持ち脱げしやがってえええええ。飯もくえねえじゃねえか。泥棒猫!!」
おれは町のひとにネコ型獣人を見なかったか聞いてまわる。
「それなら西門を出てた先の町の外の林で見たような」
「そうですかありがとうございます!!(あいつまさかそんなところまで逃げて!!)」
おれは急いで西門を出てた先の町の外の林に向かう
まってろ!!おれのいとしの財布二号!!
「あいつどこに隠れてやがる」
おれはどんどん林の奥に入る。するとこの世界ではありえないものを発見する。
なんと異世界なのにハシゴを載せた軽バンが止まっていたのだ!!
「えええええなんでこんなところに軽バンがああああああ?しかもオフロード仕様でインチアップされてるうううう?」
おれはこっそりこの軽バンに近づいてみる。
するとアホ毛が三本たった小柄なおじさんが扇風機付きの作業着を着てなにか火花を散らしながら作業をしていた。
「・・・・・・おれは知らず知らずに現代に戻ってきたのか?いやステータス画面がでる。ここは異世界だ。・・・・・・・ええええええなんで異世界でおっさんが工事してるのおおおおおおお?」
おれはあまりの不思議な光景に気が動転した。そしておっさんの様子を眺めているとおっさんは独り言を言った
「・・・・よし休憩タイムだ。」
おっさんは軽バンからスーパーとかで売っている缶コーヒーの六本入りのやつをエコバッグから取り出した。そしておれは思った。
「あきらかに日本の転生者だああああああ。エコバッグもってるしいいいいいあれ日本の缶コーヒーだしいいいいいいいい」
おれは同じ日本人転生者として話かけてみることにした。
「あのすみません!!もしかして日本人転生者の方ですか!!おれハルっていいます。おれも日本人転生者で・・・・」
おっさんは缶コーヒーを静かに置く。
「・・・・・・・・みちゃった?。ふう。・・・・・はあ。」
おじさんは空を見上げる
「ハルくんだっけ?」
「はいハルです。異世界転生者のかたですよね。失礼ですけどお名前は・・・・・」
「このことはなにとぞこのことは黙ってくださいいいいいいいいいいいいい」
「え?」
おっさんはおれに向かっていきなり土下座した。
「なにとぞおおおおおお。なにとぞ内密にいいいいいいいたのむううううううう」
「え?どうしたんですかいきなりいいいいいい?」
おれはおじさんから缶コーヒーを一本もらう。
「あのさっきのこのことは黙ってくれってどういうことなんですか?なにか事情があるんですか良ければ相談のりますよ。同じ日本人転生者じゃないですか!」
「違うんだ。おれは異世界転生者じゃない。」
「え?でもこれって日本車だし缶コーヒーだって日本の・・・・」
「おれはそのなんだ。異世界転生を司る女神達の上司なんだ。」
「・・・・・・え。上司?女神達の?えええええええええ?」
「異世界転生を司る女神達の上司がなんで軽バンでこんなかっこうしてこんな林にいるんですかあああああ?」
「それは各異世界のシステムの補修工事はこっちの内側から直接やったほうが早いからだ。」
「じゃあなんで軽バンなんですか?」
「だって異世界の珍獣の馬車って乗り心地最悪だし積載量少ないし遅いしクーラーもないじゃん。あと工具のバッテリーの充電もできないじゃん。軽トラか軽バン一択だよね。いいかい絶対に今日のことは内緒だからね!ハルくん!!」
「やっぱりバレるといろいろとまずいんすか?」
「ああとてもまずい。部下の女神たちに軽バンで内緒で来たのがまたバレるとまた怒られてとてもまずい。」
またバレるってなんだよ。このおっさん!!
「おじさんはこれでもとっても裏方としてあいつらの上司として頑張っているんだよ。なのにあいつらヒステリックおばさん女神共はちょっと異世界転生者や異世界人に見られたらまずいものをおれが持ち込んだり作業してるのを見られただけでおれを時代劇に映り込んだ電柱扱いだよ?ひどいよねえ。そう思うよねハルくん。上司を時代劇の電柱扱いはだめだよねえ。時代劇の撮影業界では時代劇に映り込んじゃだめな電柱を
女神たちの上司のおっさんの愚痴がとまらないー。
話題をかえないと!!
「あのすみません。女神たちの上司さん。失礼ですがお名前なんていうんですか?」
「・・・・・・・ハルくん。きみ。旧約聖書創世記に出てくるセツって知ってる?」
おれは中学生の中二病時代、ヘブライ語の呪文をなんかマスターしたくて
旧約聖書を読んでいたから当然知っていた。
「はい知ってますよ。今の人類の祖先のひとですよねえ。それが・・・・」
女神たちの上司のおっさんの顔がすごい笑顔になる。
「えwなにキミみ知ってるの?せっちゃんをしってるの!!人類の偉大なる父セツちゃんを知ってるのおおおおおおお?」
「知ってますよ。ノアの先祖ですよねえ。」
「そうそうそうううううううう。キミいいこおおおおおおおすごい良いこおおおおおおおおおお。」
おっさんがクーラーボックスからなにか取り出す
「ハルくんキミご飯まだでしょ?これ昼間に食べようと思って買っておいたウナ重上特上弁当。あげる。ここで食べてかえりなさい。」
「ええええええ。いいですよ。悪いですよ」
「いいからああああ。あげるううううう。キミみたいないい子にはあげるうううう。おじさんなんでもあげちゃううううう。」
「じゃあ半分個しましょう。半分個。・・・・・・・セツさん?」
おれはなぜ異世界の林の中の軽バンの車中で人類のご先祖様で異世界を司る女神の上司であるおっさんとウナ重上を半分個して食べている。
しかもやたらとこのおっさんの機嫌が良い。
「それでハルくんはなんでひとりでこんな林の中に」
「実はカクカクシカジカで」
おれは女神たちの上司であるセツさん(このおっさん)にすべての事情を話す。
「なるほどそういうことが。よしちょっと車の外でようか!!」
おれは言われるがまま車の外に出る
「苦労してるみたいだしハルくんにわたしの権限で異世界の転生特典を追加であげよう」
「・・・・・・えええいいんすかあああああああ」
「我が名を知り讃える者には褒美を与える!!そして今回の口止め料ね。いいかいおばさん女神たちに軽バンのことは絶対に内緒の他言無用だよ」
讃えてないぞおっさん。まあ追加特典くれるならいいや
「さすがです人類の慈悲深き父君いいいいいいいい」
「くるしゅうないくるしゅうないぞおおおおおおおお」
セツが指を鳴らす パチンツ!!
するとおれのカラダが光りだす
「うおおおおおおおおお」
「これでキミに追加の特典を付与した。」
「どんな特典すっか!!」
「もうじきキミの上に落ちてくる」
「・・・・・・・ん落ちて?」
「きゃああああああああああああああああああああ。」
ズドーンんんん!!
女の悲鳴が空からしたと思ったらいきなりおれのうえになにか落ちたきたああああああああ。
「ぐええ重い」
空から女性がおれの上に落ちてきたらしい
「いたたた。ここどこおお?げえセツさん!!」
「ハルくんキミの新しい追加特典。時の女神ロノスだ。」
「は?特典?どういうことですか!!」
女神ロノスはセツの方に尋ねる
「お前自分の教団の新規加入者に還元しないといけないキャッシュバック特典ポイントがめてただろううううううううこれはその罰です」
「げえ!!バレたの。」
「ということでこのポイント泥棒の女神がハルくんの新しい特典だ」
「え?ポイント泥棒の女神いいいい?ちょっと待ってくださいよ!!うちにはもうサイフ泥棒の化け猫がいるんです!!泥棒はもういりませんんんn」
「は?!この時の女神ロノス様がいらないですってえええええ。っていうか泥棒いうな」
「人間にはちゃんと女神の正体隠せよ。じゃあおれは次の現場いくから。こいつの面倒よろしくねハルくん!!あとロノス!!軽バンのこと他の女神にチクるなよおおおお!!」
バタン!!ヴォーン
セツの乗った軽バンが猛スピードで逃げていく
「あちょっとまってええええええええええええ」
「え?わたしマジでこの冒険者と冒険しないといけないのおおおおおお
ちょっとセツさんあやまるからああああもう信者のポイントガメないからああああああああああ待ってええええええええ天界に戻してえええええええ」
ハル「・・・・・・・・じゃあおれはそういうことでがんばってください」
「女神をおいていくなああああああああああ。」
「ちょっとはなせえええ。もう泥棒の神はまにあってんだよこっちわあああああああああ。」
「あなたは誤解しているわ。ちょっと聞きなさい。自分の信者のものは神様であるわたしのもの。つまり信者のポイントはわたしのもの。わかった?」
「泥棒ですね。よしじゃあさようなら。」
「ちょっとこんな林で女神をひとりにするなあああああああ。」
「わたしは時の女神ロノスよろしくね。あなたのなま・・・・・・って逃げるなああああああああ」
おれは全力で逃げた。絶対にろくでもない女神の厄介払いをあのおっさんにおしつけられたとそう確信したからだ。っておとどと一緒で天界の問題児の厄介払いじゃねえか
「逃げれないわよ」
「え?」
だがなぜかおれは女神ロノスのいる元の場所に戻ってきた。なんでだ!?
「わたしは時を司る女神って言ったでしょう?これがどういうことだかわかる?」
「・・・・・・・・・おれの時間を巻き戻してるのかあああああああああ!!」
「あら意外と察しが良いわね。そのとおりw」
「・・・・・まてよ。時間が巻き戻せるならそれって凄い能力じゃん!!」
「まあセツさんにあなたの転生特典にされちゃったから能力がほとんど制限されて周囲の時間をちょっと戻すぐらいしかできないけどね。」
「いやそれでもかなり凄い能力じゃん。時間操作能力なんてアニメとかでもだいたい無敵じゃん!!」
「じゃあわたしをあなたの冒険者のパートナーにしてくれるってことでOKなのね?」
「ぐっ(泥棒が二匹に増えるのはリスキーだが時間操作はマジでチートの部類。パーティーにはぜひにほしい。ぐぬぬぬぬ)。よしわかった。これからよろしくなおれはハル!!下条 春(しもじょう はる)!!冒険職はウィザードだ。」
「よろしく。ハル。時を司る女神ロノスよ。」
「パーティーのみんなにも紹介するからまずは町に戻ろうか」
「わかったわ。あああああああああ」
「どうしたんだ?」
女神ロノスは缶コーヒーの空き缶をもっていた
さっきセツさんが置いてわすれたやつだ
「またあのひとわあああああああ。なんべん言ってもこういうことするうううううう。異世界に缶コーヒーの空き缶とかマジあの
・・・・・・・ほんとに部下に電柱扱いされてるんだ。そう思うハルであった。
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