第176話 後後51 ソンチョチーム完敗
そんちょに、シューレの店に行けば今なら美味しい武国飯食えるのに、と言ったけど
「んなとこ毎日行ったら、ウチを追い出されたおっさんとか思われちゃう」
と、へんなとこを気にする。うちの村にそんなとこまで気にする者いないのに。
なので、
「そんちょ、自意識過剰すぎ。誰も見てないから」
と、いじわるを言ってみたら、泣いちゃったよ、、
いやごめん嘘だから、そんちょをみなそんけーしてるし、、、(多分?)
と言ったが、
なぐさめはいらん、とかいいながら走って出ていってしまった、、、
もうそろそろ夕飯の支度始めなきゃならないから放置でいいかー、どーせ村の食堂行ったか、今言ったシューレの店に行ってみたかしてんだろうし。
皆に言って、今日の夕飯は半分そんちょの希望を取り入れ、香草を腹に入れた塩まぶしのエッ料理にした。武国飯(≒和食)とほぼ同じ感じなので。
それと味噌汁に具を多くし、味噌シチみたいにしたもの。漬物、かわいそうなことしたのでおまけで菜っ葉を潰した豆腐と胡麻で和えたもの。
酒に合うか?と訊かれりゃ、あわないこたない。
魚はばっちり合うだろう。
夕飯時にそんちょはほろ酔い加減で帰ってきた。
訊くと、シューレの店に行ったという。
「うまい!!毎晩行きたいかも!!」
このくそじじぃ、、、
でも屋敷の晩メシも喜んで食べて晩酌していた。
獣人たちも喜んで食べていた。
やっぱ1手間2手間かけるだけで結構変わるもんだよね。魚は4手間くらい掛かったが。
でも尻尾も残らず食べてもらえりゃ、苦労したかいがあると思うわな。(しっぽまできっちり塩すり込んでまぶしてある。パリパリで塩菓子みたいだそうな)
翌日、朝シューレの厨房に出勤?すると、
「おうガク、昨日はおもしろいもの作ったそうだな」シューレ
あ、エッ料理のことかな?
「プチビーレで習った料理ですよ、酒にもあうし、ご飯でもうまいし、シチと一緒に食ってもうまい。労働者は塩をそのまま食べ、肉体労働していない者などは塩を払って食べるればちょうどいい。万能おかずですねー」
「・・・もしかして、あいつか?」
「?、、あ、、ああそうです。エッ料理を作り出したのあの人ですからね」
「ふむ、、、少しはまぁ、、もっともっと精進すりゃ、大精霊くらいにゃなれるのになあ奴も、、、」
へ?そんな資質あるんだ、、、へぇ、、
その日の研修が終わったあと、シューレが皆に向かって言った。
「ふむ、、あとすこして、おまえらに菓子作りを教えてもいい頃かもしれん。もっと精進しろ。包丁の刃の入れかた一つ、食材のもみかたひとつ、水や湯を見定めることひとつ、もっと集中し、精度を高め、それが普通に成るように体に染み込ませろ。それが染み付いたら、おまえらに菓子作りを教える」
いや、染み付けるまでどんだけよ?
つーか、精霊の「後少し」がどんだけなのかわかったわ、、
皆もおれの気持ちと一緒だろうとオモタよ?
でも獣人達は全くがっかりしておらず、尻尾出して振っているのまでいるよ、、こいつらって長生きだったっけ?時間の観念が精霊と似たようなもん?
勿論にんげん達は俺と一緒にちょっとがっかり、みたいな。でも、すぐに気構え直したのがすごいね!!
なので、晩メシをそんちょんちで作ったあと、俺は食わずにシューレ食堂に食いに行った。
そこには勿論そんちょがちょこんとテーブルに座って飯食って猪口傾けていた。
「あ、なにしてんすか?こんなとこで?あれ?俺達の作った晩メシが気に入らなかったのかな?んじゃこれからそんちょは毎日こっちなのかな?」
おもわずいじわるっぽくなったのはなぜだろう?
「・・・・・いぢめるなよう!!いいぢゃないかたまには!!」そんちょ
「だったら先に言っておいてくれればいいのに。そんちょの分用意してますよ?」
「あ、、、、」そんちょ
叱る役目は奥さんチームの役目なので俺はそれ以上何も言わないでいいでしょうw
で、晩メシはおすすめの定食。
ちなみにおすすめの基準というのは、食材がもっともよいものをその日のおすすめにしているとのこと。
ああ、収穫を半日間違った野菜とかはおすすめにならないのね、、ごめんよ野菜たち、、
きびしいよね、プロ中のプロって、、、w よかった俺ちがくって♪
「お?誰かがなにかろくでもないことで喜んでいる気がする?」
シューレ!なぜここにっつ?!!
「おう、毎晩晩メシはここだぞ?」
こころよむなよっつ!!
「あっはっは、晩メシ前だ!!」
朝飯前っていうんだよ!!
「精霊って基本好きなこと以外めんどくさいので、こういう機能がついたんだよ」
マシン?
ソンチョといっしょのNPCとか?
「マシンとかNPCとかわからんが、その不可思議なお笑い系老化物体と同じではないだろうな」
ほうほう、よく本質を捉えていますな、、さすが精霊アイ!!お見通しっつ!!
異世界単語が多かったからなのか、イミフで会話がわからなかったそんちょは、うまいおかずで酒を飲んでいた。
あれ?
「そんちょ、それ普通酒?」
「あ、ああ、昨日飲んでわかったけど、ここの料理で普通種はうまい。別に上等なのいらない。これで十分。」
「でも上等なの飲めばもっとうまいんじゃないの?」俺
「んーー、、試したけど、さほどかわらん?」そんちょ
「だろう?」なんかドヤ顔シューレ
「??なぜ??」
「なんか知らんが、ひとが私の食事をする時は、みなそんなだぞ?」シューレ
弟子たちが作っても、それなりにできてりゃ効果は一緒ってことか、、
食事の方がウマすぎるんで、他のものはもうおまけ的でしか感知しない、とか?
肉体は栄養分と旨さ第一だからなぁ、、それが極端すぎれば、そうなるかも?
わけわからん、、
しかも酒は少し以上は体に害だ。少しでもほんとは食道・胃・腸にはよくないしな、アルコールだから。結構、良くするところも幾分あるから、その天秤で良いとか言うだけで。言い訳としか聞こえないけどw.
なので、すげー旨さと栄養価を優先した体が、酒をそこそこにさせる為に?
だったら、多分、そんちょはいつもより飲まないだろう、、
このモルモットによる実験を観察することに決めたw
けっかはっぴょー!
飯、いつもの倍くらいを何気に食っていた。
酒、肴がいつもの倍だからなのか?それとも先程のおれの考えなのか、もしくはほかの理由なのかしらんが、いつも程度か僅かに少なめ。
「ん?酒?気になるのか?わしの料理を食べるもんは、酒はすくなめになるにきまっておろう?さけなど食事をうまくするための調味料の一種みたいなもだとおもっとけ」シューレ
さいですか、、
まぁ、、シューレのメシ食ってりゃ健康になれるってのがわかりました♪
つまり、俺を含む今のそんちょ宅料理チームはシューレ食道の足下にも及ばん、、、と。
ま、いーけどね、皆が育ってくれりゃ、、彼らが師匠になれるくらいになってくれりゃ、いーけどね。
俺はその飯食わせてもらえればいーだけですもの、おほほ!だよつ!
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