第114話 後−41 ポンコツ共の永遠


「はい、おみやげ」俺

「なんですか?私は目は悪くないですよ?妖精だし、、」スクレ

「いや、定番だからかけてみてよ」


「おお!似合うじゃん!!」

「うむ、、なかなかいいんじゃないか?少し知的に見えるぞ?」泉さんの援護が入る


「そうお?んじゃ、かけちゃおっかなっつ♪」ちょろいスクレであった。


勿論度の入っていないダテメガネ。

ドジっ子メイドの必需品。大田さんが見たら泣いて喜ぶだろう♪!!!しかも妖精だし!!♪

ドジっ子妖精めーど菓子職人を目指す!とかwwwwww



それからほぼ毎晩通っていたが、


「なんか、客が増えてますねー?」俺

「ああ、スクレ目当てみたいだし、、、」泉さん

「ゴンザレス達が連れてきたみたいっすねー」

「ああ、身なりがいいし、皆スクレにおごっているほどだし、」

メガネ効果?


ちなみに、スクレに聞いたことがる。

食事の代わりにケーキ食ってて、太らないの?って。

「妖精って、デブいないでしょう?」

知らんがな、、、

「だから皆気にしないで甘いもの好きなのよ。なってもほんの少し体重増えるだけだし、、」

だそーだ。ちなみにどのくらい増えるの?とか余計なことは訊かない。


更にちなみに、ゴンザとその仲間達はまだ知らない。スクレが妖精だということを。数百歳の婆様だということを!!

「妖精は、1000歳以上になって、やっと一人前だなー、って言われるくらいになれるのよ?それだけ経験積まないとダメだけど。見た目が経験値って思えばいい感じかな?」

「君の経験は、ケーキ食うことだけになっていますけど?」

・・・・・・・




昼間

新しい喫茶店。

パスタが美味い喫茶店。


運んできた店員が、俺の食う様をじっと見つめる。

あ、、よだれたれてるぞ?


ちょいちょいと、その隅に居てこっちを見つめていた店員を呼ぶ。

「君、スクレって子、知ってるでしょ?」俺

??????

「・・・・・・・あ、、あ?いや、、・・・・・・あ?!あーあーあー、、あれね!!あの、、あれ?・・・いや、、」

このポンコツ度!!ぜってーあいつの仲間っ!!!


「いーよ、君におごってやるから同じの注文して。」

そいつは喜んで厨房に駆けていった。


「ほう、そうやって妖精を発見するのか、、、」泉さん、、ちがうと思う、、、


で、いそいそとパスタとスープ持ってきてこのテーブルに着く。

「おごってもらったときは、そのテーブルにつくんです。おごってもらったってわかるように」

と食いながらいうポンコツ2号。


「何年いるの?ここに。100年くらい?」俺

「まだそこまではー、、あれ?行ったかな?超えてるかも?」

こいつ、、、


「食うこと以外考えてないっすね」

「ああ、だから今ココなんだなぁ、、こいつら、、、」感心する泉さん


「「流石農国!!」」


食の国農国!!!


ーー


店から出て、通りを散策しながら

「もしかしたら、今まで通ってきた街にも、居たかも知れませんね」俺

「ああ、美味い街多かったもんなぁ、、、」泉さん

口の中に思い出が湧き出しているのかな?よだれでてるよ?


農国の者は、たいてい気にしない。問題にならんことは放置というか気にならない様子。

しかも、ごくたまにいる人間の魔法使いとか1000年とか生きるし、、

獣人の中でも竜種とか500年くらい生きるというし。

なので一部の子達が10年や50年、見た目がおなじでも「そーゆーもんだ」と思うだけらしい。


そういう話は、ここの住人達は結構知っていた。

なんでも

「日のいずる国にはそういうの多い」

とのことだ。

国境の街だからこその情報なのだろう。


・・・・・

「そろそろ出立、しますか?」

「そーだなー、スクレの餌はゴンザレスチームが入れ替わり立ち代わり与えてくれるだろうし、心配なかろう」

何気に飼い主気分になっている泉さん


明日、買い物して、可能なら明後日朝の馬車に乗ろうということになった。

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