第88話 後−15 北の国王城


「将軍様、お連れしました!」人狼隊隊長

「うむ、ご苦労。あとは、一応、予定通りにな」

「「はっつ!!」」

人狼隊隊長と副長は下ってしまった。

取り残される俺ら2人。まぁ、周囲に何人かいるけど。


玉座は高いところではない。

一般的に、襲うのに手間取るほどの高さに玉座を設けるところが多い。偉そうにみえる効果もあるし。

が、

「そんなのはチキンカスがやることだ」

と、戦闘狂民族はバカにする。バカにされて当然だろうけど。だって、こいつらすげー強いんだもん、、、

なので武国国王(将軍)の玉座も階段2段分しか上にしていない。

ここも同じだ。自身の強さに自信があるからできること。


「さて、悪かったな拉致したような形になって。でもな、大体我が国に入ろうとしている者達で、初めて向こうの国境の街を訪れた者は間違いなくあそこで半月ほどひっかかる。もう蟻地獄?とか呼ばれいるくらいだ。

なので、悪いが強硬策をとらせてもらった。もうすぐ冬になってしまうのでな」将軍(多分王様)

・・

返事して良いのかな?(泉)

「・・おっしゃるとおり、ひっかかりはじめたところでした。時期が時期なので我々も進行速度を早めなければいけなかったので、ありがたいことでした」泉


「そう言ってもらえると助かるな。で、お主らは松平と懇意だと聞いた。そして、あの人狼子供部隊の隊長であり部隊を作りあげた者達だと。」

・・・・

一部あっているけど、大半は違うよなぁ?

うむ、わしなんぞ、大人の部隊しか関わっておらんぞ?

・・・

「小声で話していても聞こえているぞ?わしは耳が良いんじゃ、人狼だからな!はっはっはっはっは!!」

ポン!そーなんですかー!


「もうしわけあ

「いいいい、もう、、ああ、ひとばら、いや、わしの部屋に行こう、」

と、将軍の私室のほうに連行w


室内では人払いをした。よって将軍、泉さん、俺のみ。


「これで話しやすくなった。

わしは吉宗と懇意でな、子供の頃から知っておる。親の代で戦争になった時分だけ会えなかったが、大体毎年どっちかの城に行って遊んでおった。

戦後は、自分の最強部隊を作って競うことをしているがな。

で、ここんとこずーーーっと、俺が勝っていた。

が、あの攻国滅亡時以降から、なんか吉宗んとこにえらく強い人狼部隊ができたと、噂がな。

で、うちのエース部隊を派遣してみたが、、

ほんとにそんな強いんか?」

身を乗り出してきた将軍。


・・・・・

「言うの?・・・」

「うむ!!」

・・・

「うちの東武領の領主殿に、”東武領軍と他武国全軍で闘ったら、”と聞いた処、”そんなこと言ったら、国内全領から模擬戦依頼来るわ!言うな!”と、、、」

「ほう、武殿だな?、、武技は我々に今ひとつ及ばないが、聡明さでは秀でている。それがそう言ったのか、、

んじゃ、我が、、、、っても、うちのエースがその差のでかさを認めたんだったなぁ、、、

そんな凄いのか?」


「どうでしょうか?人数は少ないですし、戦法が大規模戦争のそれではありません。こちらが小隊規模で、相手が中隊や大隊程度であれば対処できますが、ソレ以上に成ると削られて負けるでしょう」俺


「・・・・・大隊を?小隊で?、本気か?」将軍

「ええ、まぁ、今まで来た限りでは、大隊程度であの子らを負かすほどのは見たこと無いですな」泉


・・・・・

「武国の、でも?」将軍

「ええ。でも、、農国の熊人たちだと同数でも厳しいかもしれません。ですが、熊人達のみで部隊が作られているとは聞いていないので。」

「ああ、あれは手強いな。でも4m級オーガに比べりゃラクダぞ?」

「そーなんですか?」

「ああ、ドラゴンなんかにくらべりゃー、赤子とは言わないが、ふつーとかになってしまうだろうなぁ」

・・・・・

「多分、うちのエース達なら、同数なら勝てるだろうな。速度が違う。」将軍

あれ?買いかぶってた?


「まぁ、農国で得た情報だろ?双方比較の基準が違うから、話だけでの比較だと、実体を知らないお主らは軍人らしく相手方を強めに見ておくってのがでちまうだろうからな、、」将軍


「ありがとうございました。農国ともことなど絶対起こさないでしょうが、でも正統な評価情報をいただけて感謝します。」俺



それから少し各部隊の談義、

で、昼飯に呼ばれた。その後、

「滞在中、うちの部隊に少し稽古つけてやってくれないか?吉宗んとこと差が在り過ぎでなぁ、、」と。

泉さんと俺は受けた。

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