4話:超人ダーク主人公の誕生
西暦は2010年代前半。
吾妻秀征15才。見た目…身長170cm、体重62.5kg、中肉中背体型、黒髪短髪のさっぱりしたルックス。
要は、どこにでもいる普通の男子高校生だ………見た目、は。
そんな俺が通う学校は、市立
4月上旬、新しい学校に期待を膨らませながら通学していると柄の悪い服装をしてタバコをくわえている不良集団が俺を取り囲んで恐喝してきやがった。
俺の見た目からしてひ弱な良い金づるだろうと思い込んだのだろう。全員が俺を何の脅威も無いカスだと認識して、金を出せとほざきやがった。
だから俺は、
「黙れ鼻糞ども。ヤニ臭い息を吹きかけんな吐き気がするんだよ。
一度しか言わない、そこを退け鼻糞ども」
と、傲岸不遜に言い返してやった。
「あんだとクソガキが!?」
「貧弱な形してるくせに生意気な…!」
「よぉし、テメェを潰してから金を盗るとするかぁ、やっちまえ!!」
逆上した不良どもが案の定俺を潰しにかかったので、
「5割の力で十分だな」
半殺しジャブ5連・半殺しキック5連
「「「ぎゃああああああああ!?!?」」」
骨を数本、歯を前歯から奥歯まで粉々に砕く程度まで潰し返してやった。
「が……化け、もの……っ」
「は?お前らが雑魚過ぎるだけだろうが。弱者どもがそうやって徒党を組もうが、雑魚は雑魚なんだよゴミムシ」
ぐりぃ!「いびゃあああ!ごめんなざい!!ゆるじでえええ!!」
不良その1の手首を踏み捻って破壊して不良その2の髪を掴み上げて目線を合わせる。
「それに、道中で喫煙してんじゃねーよ。ましてやここは禁煙区域だろうが。喫煙は喫煙所でしろやクズどもが」
「す、すびばぜんでじた…!も”、じまぜんっ!!」
というか高校生が喫煙すること自体アウトだがどうでもいいか。
半殺しにした不良どもを縄で縛り上げて、A4サイズの紙に文章を少し書いてそれを不良の頭に貼り付ける。
「ひっ、何を…!?」
「とりあえず、しばらく務所へ入って更生しなーーーーーっと!」
そして縛り上げた不良集団を力いっぱい投げ飛ばした。不良集団は悲鳴を上げながら空高く遠くて飛んで行った。
行き先は……警察署だ。
良いゴミ掃除をしたと、俺は自分に言い聞かせて通学を再開した。
小学生時代から死に物狂いで自分を毎日鍛えまくることを始めた。
最初はランニング数kmと基礎筋トレと格闘技の訓練から始めて土台を固めるところから。
中学生になってからは鍛錬の強度を5倍、10倍と上げていった。
毎日40km、50km、100kmとランニングの距離を増やして心肺機能を強化。体にかける負荷は10kgから50kg、100kg、500kg、1tへと重くしていって体を追い込む。さらにはそのままランニングしたり喧嘩もした。
15才になってからはさらに自分を死ぬ一歩手前まで追い込んで鍛えていった。
山へ入って熊や大蛇と、海へ入って人食い鮫と、アフリカ大陸への旅行で猛獣たちとの死闘も繰り広げた。
去年の冬休みと今年の春休みには怪人と名乗る化け物たちとも戦ったっけ。あれはマジで死にかけた。
という感じの数年間だった。
自分の体をトレーニングで鍛えるだけでは物理面で誰にも負けない人間になることはできない。自己鍛錬に加えて誰かとの喧嘩・戦いという経験無しには本物の強者にはなり得ない。
俺は鍛えて戦って、鍛えて戦って、鍛えて戦って……を数年間続けた。どの鍛錬や戦いも死と隣り合わせなものだった。
しかしそのお陰で俺は……強くなった。
100mを5秒で駆け抜ける俊足、フルマラソンを約50分で完走する持久力、握力は1tを超えて高層ビルをいくつも担ぎ上げられる怪力、ジャンプで大気圏突入できる跳躍力、銃弾や刃物を通さない爆撃にも耐えられる頑丈な肉体などなど…。
約6年間に及んだ死ギリギリの鍛錬と戦いで、俺はそんな人間……否、超人へと進化を遂げた。
いや、進化というよりリミッターをぶち破ったと言った方が正しいか。
とにかく俺は念願のチート無双人間になれたのだ。これでもう敵に囲まれて銃攻撃されようが殺されない、全て返り討ちに出来る。
見た目がモブっぽいのは外見を特に意識しなかったからか?ブサイクにならなければ何でも良いと思って生きてきたからこういう顔になったのだと思う。
体型も別にムキムキにならなくて良いと思って過ごしたから、普通の体型になってくれた。まぁ体には切り傷や刺し傷、縫合痕が至る所にあるけど。
そして性格だが…俺の敵となる人間には慈悲の欠片も与えない、敵限定で冷酷な人間へとなった。それ以外でも、男野郎には厳しくしていくことにしている。少しでも俺の陰口をこぼす野郎がいたのなら、ズタボロのボロ雑巾にしてやる所存だ。
高校生になった俺のステータスはこんなところ。
まずは出会いから始めよう。俺に恋してくれるヒロインが現れてくれるかは分からない。会えなければそれまでだ。
でも俺は、恋の出会いの機会は誰にも必ずあると、思っているし信じている。
前世の俺がそうだったのだから絶対だ。
だからこの人生でも俺はきっと運命のヒロインと出会える。
さぁラブストーリーを始めよう。
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