霊刀奇譚〜闇を祓う英雄〜 

猫目 一

プロローグ

前口上

 人と獣の違いとは、何だろうか。

 それが、心もしくは理性であるならば、それらを失った人は獣なのか。


 この時代、世界の多くで、争いが起こっていた。

 それは、富や権力、愛、あるいは、自由を求めたものだった。

 利己的な行動が、大小規模はあれど争いを生む。


 しかし、己の快楽を満たせなければ、時として心を失う。

 エゴイズムと社会規範の間でバランスを取り、争いながら人は生きるしかない。



***********************

 世界の極東に位置した小さな島では、長い戦いの末、ようやく一つの国が成立した。

 名を、陽ノ下ひのもとの国といった。


 この天下平定の裏には、1人の男の大きな活躍があった。

 幾千幾万の人を斬り、鬼神さながらの活躍に、民衆は憧れ、また畏怖した。


 やがて男の名を知らぬものはいなくなり、英雄と称されるようになった。

 男の名は、むさし


 戦いの果てに得た英雄という称号。

 それは彼にとって、祝福か、それとも呪縛か。

 この物語は、心、そして、世界を紡ぐ英雄譚。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る