第10話 N2


共同戦線

今日はタマとミケの戦力を見てみます。

ということで、夜髏死苦5人(タマ加入済み)と一緒に我がチーム6人(ミケ加入済み♪)、そして是非参加したいと、オブザーバーとしてチーム山さんの4人。この4人、常にそわそわしっぱなしっ!!!全員モフラーか!!!


猫達はいつもは通常大のネコ形態。必要に応じて変わるみたい。

木の枝に止まっている鳥にそわそわして、ぼーん!ってでっかくなって鳥を襲おうとしたけど、音で飛んで逃げちゃった、とか、二度ほど見たw

風呂は普通に入る。ぬるま湯が好きらしく、沖田と小田で洗ってやっている。小田がランさんにそれを言うと、ランさんが「タマちゃん、あなたもお風呂好き?」とか聞いていた。水に弱くなくて、戦力的にいいよねー。


食べ物は、皆おもしろがっていろいろあげてみたが、何でも食えるみたい。でも、沖田と小田が食っているものを欲しがる。二人になついたんだろう。いいことだ、戦闘になったら2人は魔法使いなので接近されたら弱い。ミケが守ってくれるかも!!今日はその強さに期待!!



最初に、夜髏死苦が戦闘を見せてくれる。タマがヨードさんを守って後衛、他3人が突っ込んでいく。でも考えたらすげー構成だよなーw魔法使いが棒術で突っ込んでいく、ってのが特に、、、


その後、タマを前衛に、山梨さんとランさんが援護で。

タマ狩りまくり、、、一角イノシシ程度なら通常形態でも一撃。でっかくなったタマは魔牛も一撃でふっとばす、つか、遊んでないかあれ?数頭がお手玉みたいに弄ばれ、ぼろぼろになっているぞ?


うちらも山梨さん達を参考にやってみた。ぎこちないが、どうにかうまくできた。あとは慣れだなー。

「なれるまで、毎日狩りにでたほうがいいね」と山さん

なにかにつけてミケやタマに近づいてモフるチーム山さんの面々。


「ミケ、お前たちって、まだ他に仲間いる?」

パタッパタッ、尻尾で地面をゆるく叩く。

最も冷静そうに見えるヨードさんを手招きして、小声で聞く。「ネコ、チームに入れたい?」間髪入れずにガクガクなんども頷くヨードさん。

ミケに振り向き、

「ミケ、、もし、いい子がいたら、、その、その子がよかったら、なんだが、、山さんのチームに入ってもらえないかな?聞いてみてもらえないかな?」

「にゃん!」

俺を見てにやっと笑った気がした。OK、なのかな?


一応聞いてみる、ということをヨードさんに伝え、山さんチームの皆に、「もし、機会があったならば、喜んで迎え入れてくれるように、素地を整えておいて」と根回し?

したほうがいいかもしんないと思って。



仕事はえーなー、、

その晩、山さん達が爆走して邸にやってきた。

「来た!キターッ!!!」 やっぱ日本人か!ネラーかっ!!

「うちのルーキー、「「「「姫ちゃんだ!!!」」」」 抱えたネコを両手で前に差し出す

・・・・・・・・・・・

俺らみんなの目は、さぞかし虚ろだったことだろう、、、


気づいたら数分間が消えていたw


「、、メス??」

「・・・谷、どう?」

「、、、ありませんね」

「メスだ!!」

いや、聞いたの俺だけど、、性別ないんじゃないかな?多分、、、精霊系になっちゃってんでしょ?化け猫って、、

まぁ、名前は飼い主が決めるもんだから、うちらがなんか言うべきではないことだから、、


「落ちついて、居間に行きましょう」


座らせて、お茶を飲ませて落ち着かせた。

山さんチームは4人だ。

剣の山さん、

盾と剣の谷さん

弓を持つメコンさん、

魔法使いのメナムさん


山谷川川、、安直だなヲイ、誰がー?


姫はメナムさんにべったりなついている様子。あれだ、男3人がモフりすぎんで避けられてるんじゃないかな?


沖田がミケを呼んだ。ミケはうちに帰ってくると飯までふらっと消える。呼べば出てくるんだが、たいしたことも無いのに呼ぶのもなんだし、、と皆遠慮気味。ネコだからね。  たぶん、モフられるのを避けてんだろうーなー、、


チーム山さん、ミケに平伏!!「ありがとうございましたーーーー!!!」

「にゃー♪」


ゆったりティータイム

ミケと姫がじゃれ合うのを至福の目で見つめる者たち、、、


「山さん、、、、っやーまーさーーん!!」

あっちに行っちゃってるのを必死に呼び戻す俺w

あ、帰ってきた

「山さん、盗まれないっすかね、この子達。ほら、テイムとかの魔法とかで、、」知識無いので曖昧すぎる俺w

「ミケちゃんに聞いてみたらどうだろう?」

「ミケー、ちょっといい?」 来た。

「ミケ達って、テイムとかされちゃうの?」

ぶんぶん首を横に振る。

「ミケ達って、妖精みたいなものだ、って聞いたけど、そうなの?」

コクっと縦に首をふる。

「魔獣とかの仲間じゃない、ということでいいんだね?」

これも縦。

「じゃ、他の誰かに連れ去られちゃう危険性とかある?」

・・・・

「他の妖精とかには?」

・・・小さく縦に

「自分たちより強い力を持つ妖精とか、には従ってしまうこともあると?」

縦に。

「うちらからはなれちゃうって可能性はある?」

横にぶんぶんふる

「んじゃ、めったに危険性は無い、ということでいいのかな?」

縦。

「ありがとうミケ、ずっと一緒にいてな!!!」

「にゃー♪」 メナムさんに抱かれた姫のところに走るミケ。


「とりあえずは、心配ないってところですか、、」




でもバカは多い。

3匹は常にどっかのバカに狙われている。

で、毎日顔面をすのこ状にされた阿呆共が、小さいネコに咥えられて、衛兵詰所にポイされていく。

詰め所も最初はびっくりしていたが、そのうちその猫達の素性がわかり、一応留置しておいたすのこにされた者達を「誘拐犯」として奴隷落ちにしていく。窃盗ではなく誘拐になったのは、猫達が冒険者登録されていてパーティメンバーになっていたから。

猫達が誘拐犯達を食ったり殺したりしなかったのは、パーティメンバーになったという自覚が芽生えたかららしい。ミケにいろいろたずねてみたら「メンバーになったから」に首肯したのだ。


なんか、神以外だったら、人間が一番面倒くさい生き物なんじゃないかなー、、

なんか神と人間は面倒臭すぎだよなー、特に前の世界はっ!!

こっちの世界は15歳あたりで十分大人扱い。判断力もそれなりに求められます。

なので悪党だろうと、それなりにまともな人間なのだが、それでも精霊(猫達)や獣や魔獣なんかよりも数段面倒くさい。神に会った時に「イルカになりたい」と言った奴、正解だな。無理だったがw


多分、俺らは元の世界の同年代に比べ、さぞかしおっさん臭くなていることだろう。つーか、下手な大人たちよりよどほ大人かもしれない。こっちに来て1年も経っていないのに、それほどの経験を積み重ね、学んできたのだ。その濃縮の凄さといったら!

ただ、オレらは日本の日本人たちの社会しか知らない。向こう(元の世界)でも先進国と呼んでいる国以外では、ここみたいなそれなりに過酷な世界なのかもな。

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