アルタークロノス2839

春嵐

アルタークロノス2839

 歴史を、旅してきた。


 色々な時間の、色々な人間を、見てきた。


 なぜそうしているのかも、自分が誰なのかも、分からない。


 平和な時間。戦っている時間。何もない時間。


 人間の歴史を見てきて、不思議だったことがある。


 人は、平和な時間では、目が、しぬ。うまく言えないが、とにかく、目が、しんでいる。理由は分からない。

 戦っている時間では目が活き活きとしているが、そもそも戦うこと自体が、どこか間違っている。


 何が正しいのか、分からなかった。正しさという概念自体が矛盾しているのではないかと、思う。


 歴史を見てきた。


 そして、これからも、歴史を見るのだろうか。


「アルタークロノス2839。認証」


 次の、歴史は。

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