(過去詩)聴いてください


 ねぇ、どうか


 聴いてあげて



 物知り顔で

 過去と未来をツギハギしつつ

 今を語る

 エライヒトの言葉より


 真相という名のもと

 世論と感情あおりたて

 命を語る

 無機質な液晶機器の声より



 今、隣で

 アナタの近くで


 きしむ心を押し隠し


 歪んだ世界と差し向かう


 孤独な魂の、声を



 『大丈夫』なんて

 ホントに信じててイイの?


 ねぇ、だって

 だれもが

 未来の在処ありかを見失ってる



 命より重い絶望に

 われ、むしばまれ

 隙間だらけの心が

 どこへも

 逃げ場を失くする前に


 ねぇ、どうか

 まだ間に合うから


 てのひら重ね


 つかんであげて



 闇が視界をふさいでも

 優しい熱は伝わるのだと


 そう、アナタの手から


 感じとらせてあげて ほしいのです



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