&α
ゆっくりと、這うようにして、ビルを出た。右手をかばうように、壁に寄りかかって、歩く。
街を出よう。
守った街を。この先の景色を。
見なければいい。
街から出れば、誰に会わなくてもよくなる。もう、街は、私を必要としていないんだ。だから。もう、出ていこう。
記憶も。導線も。もう必要ない。
昼下がりの、街の景色。二度と見ることはない、私の大好きな景色。
それを目に焼き付けながら、ゆっくり、ゆっくりと、歩いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます