第1054話 眦に紅ひと刷けや祭の子
夏祭りの宵、街に向かって歩いて行くと、ふいに沿道の格子戸が開きました。
ひょっこり顔をのぞかせたのは、お揃いの青い法被を着せられた少年と少女。
姉弟と思われるふたりはよく似た瞼に頬紅をのせ、ぱっと走って行きました。
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