第862話 葱畝に棒一本のかしぎをり




 うららかな冬日のさす葱畑に、なんということもない棒が一本、少し傾いて。


 とくに意味のない、日常の風景をすくいとることも俳句の醍醐味かも知れず。


 家に帰ってからも、あの棒のたたずまいが妙に脳裡にのこっていまして……。


 

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