第272話 郭公や空の容れもの限りなし

 

 

 

 爽やかな初夏の明け方、どこか高い梢の上のほうから聞こえて来る郭公の鳴き声ほど情趣を誘われるものはありません。まさに声はすれどもすがたは見えず。🐤


 空という容器の広さ、すべてを受け入れてくれる懐の深さをいまさらに……。

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