第227話 図書館に抜ける小道の花蘇芳

 


 

 

 冬の枯れ枝から、いきなり赤紫の花をどっと咲かせる花蘇芳はなずおう


 春から初夏への季節の案内人……毎年、同じことを思います。



               ☆彡



 お城の近くにある図書館の周囲には、城下町の名残で、車も入れないような小道が張り巡らされていて、茶色から若緑に変わりつつある家々の庭に花蘇芳が……。


 市内有数の住宅街にも、ご多分に漏れず空家が目立ち始めた昨今ですが、住人がいなくなった庭にも植物は健気に萌え出て、黙って咲いて黙って散ってゆきます。

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