「ゴルゴンゾーラ」(乃木坂46)

 この曲に描かれる心理は、「人気者」といる「予定調和」より、「変わり者」の方が「面白い」というもので、それをアイドルグループで歌うというのが、聞いている方からすると面白いです。

 アイドルグループって、本当にのめり込んで追いかけない限り、MVやライブのステージで真ん中に立っている人、カメラに抜かれる人が目立ってそれ以外の人に目が行かなくなる。僕の中でも乃木坂46では、生駒里奈さんがすごく強くて、西野七瀬さんとか、堀未央奈さんとか、齋藤飛鳥さん、その辺りに目が行ってしまうわけで、それって王道な見方というか、自然な見方なんだろうけど、さて、では「ゴルゴンゾーラ」に話を戻してみましょう。

 この曲における「ゴルゴンゾーラみたい」な人物像って、「変わり者」である一方、アイドルグループにおける端の方にいる人、テレビに出ることが珍しい人、アンダーと呼ばれる人、が僕の中では連想されます。それに変わり者と一口に言っても色々ですが、誰にも魅力があって、それぞれの光る側面がある。ゴルゴンゾーラみたいに癖のある人、奇妙な光り方をする人も、やっぱり魅力的なんですよね。魅力はそもそも目の前にあるもので、受け取る側のそれを魅力と捉える見方、「視点」、あるいは「好み」次第で色々な見え方がするものだけど、意外に食わず嫌いをしている何かが、極上の美味かもしれませんね。そしてそんなものがすぐそばに、あるかもしれない。

 まあ、自分が良ければいいわけで、そんな「ゴルゴンゾーラみたい」なものをオススメするのは、この曲の世界に反しているかも。

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