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二十三人の家族は、
全員でうたい手のなきがらをかつぎあげ、
遠浅の海を歩きつづけて、沖合いまで来ると、
背の低い子どもから
二人、三人とつかんでいた手をはなし、
うたい手を水平線の向こうへ送り出した。
彼方にはたくさんのクジラたちが群れ集い、
うたい手の死をいたむかのように、
何十本もの潮の柱を海の上に吹きだし、
いつまでも島のまわりからはなれることはなかった。
こうして、海からやってきたうたい手は、
海へかえっていった。
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