3-2

 買い物を無事終え、家に帰ってきた

 お茶を飲みながら今日の妹の様子について考えていた


(俺にはどうするのがいいのかわからない……)


 例えば妹が意を決して告白してきたとしよう

 俺は妹の本気さに適当に応えていいのだろうか?

 俺には妹を受け入れることはそう簡単ではない

 かと言って、断ればその後の空気がいたたまれない

 ずっと仲良く一緒である妹と仲が悪くなるのは心が痛む

 本当にどうすればいいか分からなかった


「おにぃ、ご飯出来たから並べて~」


「あぁ、わかった」


 俺が悩んでいたら、いつも通り手伝いを催促されて、いつも通りの食卓の風景が出来上がった

 今日の晩ご飯のメインはリクエストした唐揚げになっている

 時間があったのか竜田揚げもあり、少し豪勢に見えた


「「いただきます」」


 手を合わせるとすぐに唐揚げに箸を伸ばした

 一口食べるとサクサクとした食感のなかに、肉汁の溢れる感覚がした


「うまい」


 素直にそう言える味だった

 そのまま竜田揚げにも伸ばし、口にする

 唐揚げと違った感触にまた頬が緩む


「美味しそうに食べてくれて、こっちまで嬉しくなるよ」


 妹が味噌汁を飲みながら言ってきた

 何気ない会話、いつも通りの食事

 でも……なぜだろう……どことなく妹が甘い目線でこちらを見てくる

 いや……もう誤魔化すのはやめにしよう

 絶対に、これ以上ない幸せそうな表情をしている

 俺がそんなことを考えていると、食事はもうほとんど終わり、妹が意を決したように箸を置いてこちらを見た


(あぁ、この時がいよいよ来てしまったのか)


「おにぃ、私はおにぃのことが大好きなの

 本気で大好きなの

 だから、おにぃの気持ちも教えて欲しいなぁ」


 妹が告白してきた

 覚悟していたつもりだったが、いざ直面すると何も答えられなかった

 

 悩んだ俺は


「……今は答えられない……明日でいいか?」


 それを聞いた妹が寂しそうな表情をしてうつむいた

 

(最悪の選択をしてしまった……)


「……そっか……そっか……」


 妹はそれだけ言った

 妹は気持ちを落ち着かせるためか、新しいお茶を冷蔵庫から出して飲んだ

 妹はそのままソファに座り、クッションを抱えてうつむいていた

 俺は何か罪悪感みたいのを感じて、頭を冷やすためにも、妹の出してくれたお茶を飲む

 すると何故か……眠くなって……


「おやすみなさい、おにぃ」


 後ろを振り替えると怖いぐらいに笑顔に妹がいた

 俺は何かを口にしようとして、睡魔に抗えず寝てしまった



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 PV数2000ありがとうございます!

 フォロー、ハートありがとうございます!

 2000越えたので、書かなきゃって思って休日を1日返上しました

 たくさん読んで頂いてありがとうございます!

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