20回目 私の恋人は…え~

記憶が戻ったのは、婚約破棄の断罪劇の始まった直後。


で、なぜ私はこんなところにいるのかしら?


目の前には、王子?らしき男性が1人。


私の隣には可愛い女子が1人。


私の手を握って、その男に言った最初の言葉が


「私の恋人のローラにした嫌がらせは全部知っているわよ」


ちょ

なんですと~~


「そんなことはしていない。取巻きが勝手にしたのだろう」


「取巻きと言っても、あなたのなら、あなたに責任はあるのは当然」


ああ、これ配役が逆なのね。

断罪されるのは、公爵令嬢ではなくて、王子

私のポジションは、本来、王子の真の愛に目覚めた女子。

王子のポジションは、その女子か


納得はしたが、このポジションはまずい。

私はノーマルなのよ。


「私は、あなたを大陸追放。魔族領に行ってもらいます」


身分制はどうなっているのかしら。


「さぁ、ローラ私と愛を高め合いましょう」

「いや。そういうの入らないから」


逃げようと思っても、意外に力強いわね。

この子。


でも、貞操の危機を感じるから、逃げさせてもらいます。


えい


しかし、自爆魔法発動直前の


「どこまでも逃がさないわよ」


には、背筋がぞっとしてしまったわ。

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